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養生訓 巻六 慎病 鳳凰堂流解釈⑬

原文を現代文に改変
春は陽氣發生し、冬の閉藏に変わり、人の肌膚和して、表氣ようやく開く。

然るに餘寒猶烈しくして、風寒に感じやすし。

つつしんで風寒に当たるべからず。

感冒、欬嗽の患なからしむべし。

草木の發生するも、餘寒にいたみやすし。

これを以て人も余り寒を恐るべし。

時に従い、身を運動し、陽氣を助けめぐらして發生せしむべし。

鳳凰堂流意訳

春は陽氣が発生し、冬の閉藏に変わり、人の肌がなだらかに、肌表の気が徐々に開き始める。

しかし、寒さはまだ激しい為、風寒に感じやすい。

つつしんで風寒に当たらないようにする事。

感冒、欬嗽にかからないように。

草木が活動を始めるが、まだ寒さで傷みやすいのと同じ。

ここから人も残っている寒気に気をつけるべきである。

時の流れ、変化に従い、身体を動かし、陽氣を助けめぐらせて、発生させるべきである。

鳳凰堂流解釈
季節の変化に合わせた人の身体の養生。

冬は閉蔵の季節と言われ、気を内に溜め込み、運動も控える事、多少寝過ぎても良いと言われます。

対して、春は発生の季節。
冬に溜め込んだ気を上に上げていきます。

但しここでは冬と春の間であり、5月位までは冷えが下半身に残っている為、冷えに注意しながら発生を助ける為の食や運動を推奨しています。

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