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養生訓 巻第四 飲酒 鳳凰堂流解釈⑥

原文を現代文に改変
酒を人に勧むるに、すぐれて多く飲む人も、良き程の節を過ぐせば苦しむ。

若しその人の酒量を知らずんば、少し強いて飲ましむべし。

量に満たず少なくて無興なるは害なし。

過ぎては必ず人に害あり。

客に美饌を饗しても、妄りに酒を強いて苦しましむるは情なし。大に酔わしむべからず。

客は、主人強いずとも、常よりは少しく多く飲んで酔うべし。

主人は酒を妄りに強いず。客は酒を辭せず。良き程に飲み酔いて、よろこびを合わせて樂しめるこそ、これ宜しかるべけれ。

鳳凰堂流意訳

酒を人に勧むる場合、非常に多く飲める人であっても限度を過ぎれば苦しむ。

もしその人の酒量を知らなければ少し強引に飲ませてみるのも1つの方法である。

量がその人の限度より少なく無興であれひ害はない。限度を過ぎれば必ず人に害がある。

客に美しい食事を提供しても、妄りに酒を強いて苦しませるのは情がない。酔わせすぎないようにすべきである。

客は、主人が強いなくとも、いつもよりは少し多く飲んで酔うべきである。

主人は酒を妄りに強いない。客は酒を断らない。

良い程に飲み酔って、よろこびを合わせて楽しめる事が1番良い。

鳳凰堂流解釈
お酒の1番良いのみ方、飲ませ方。

古今東西変わりがない事が分かります。

特に最後の一節は日本らしい言説ですが、お互いな相手を思いやるだけでこの節度は適います。

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