養生訓 巻第四 飲食下 鳳凰堂流解釈㉕
原文を現代文に改変
永夜寒甚だしき時、もし夜飲食して寒を防ぐに宜しくば、晩饌の酒飲を数口減ずべし。
又やむ事を得ずして人の招に應じ、夜話に人の許にゆきて食客とならば、晩餐の酒食をかねて減ずべし。
この如くにして夜小飲すればやぶれなし。
夜食は朝晩より進みやすし。心に任せて欲しいままにすべからず。
鳳凰堂流意訳
夜長で冷え込みが厳しい時、もし夜飲食して冷えを防ぐ方が良いような場合には、晩飯時の酒を数口減らすのが良い。
又やむ事を得ず人の招きに応じたり、夜話をするのに人のところへ行き食客となるのであれば晩餐の酒食は減すべきである。
このように夜飲むのを減らせば悪いことは起こらない。
夜食は朝晩より進みやすい為、心の欲に任せて欲しいままにするべきではないのである。
鳳凰堂流解釈
朝はこれから活動する為に、胃腸の許容範囲内であればしっかり食べる方が良く、
昼は肉体労働する人は腹八分までは食べても良いが、
夜は肉体的な活動が少ない為、妄りに多くの飲食は控えるべきだと言っています。
1日に活動する気の強弱、浮き沈みに合わせてこそ、自然の理に適った生き方になります。
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