在宅医療で効率爆上げする車内時間の使い方

こんにちは!訪問利確ドクターと申します!在宅医療のクリニックを経営しています。在宅医療においては太古より「移動時間を制するものは、在宅医療を制する」という格言があります。

その格言通り、在宅医療で効率・能率upするなら移動時間をできるだけ短くし、診療時間を長くする事が重要です。その上で、ついつい無為に過ごしがちな移動時間で出来る仕事をしてしまうのが、モテる男への第一歩になります。

今回、訪問診療・在宅医療における車内時間の使い方、カルテ記載において使いやすいパソコンをご紹介します!

訪問診療では、Drは基本的に車で移動することが多いです。訪問チームはNs+Dr ±ドライバー の2-3人です。訪問が1日10件で1件つき約15分移動すると、150分=2.5時間は車内にいる事になります。勤務時間が8時間だとしたら、実に1/4以上車内にいるのです。誰かが運転してくれている間に、Drは手が空いていますので、この隙間時間をいかに活用するかが在宅医療での仕事効率upに繋がる鍵になります。

私の場合は赤字スレスレ暇なスカスカ診療なので、2.5時間移動時間があれば2時間Twitterして30分仕事していますが、中には全て仕事をしたい方もいると思います。車内での仕事候補としては、電話対応・カルテ記載(処方,居宅療養管理指導)・スタッフへの指示出し・スタッフ面談・瞑想(うたた寝)・Twitter・・・etc などがありますが、代表的なものはカルテ記載になると思います。

つまり、訪問診療において「車内で電子カルテを記載する」事は仕事能率up・帰院後の残業downなど様々なメリットがあります。カルテ記載にはいくつか方法があるので、自分やそのクリニックに合った方法を選べるといいですね。

車内でカルテを記載するということは、基本的には即時同期できるクラウド型の電子カルテがベターです。「どの電子カルテを使えばいいの?」という迷える子羊さんには別記事で論じていますので、宜しければご参照ください。

さて車内でクラウド型電子カルテにパソコンから記載するとします。そもそも訪問診療において「選ぶべきパソコン」の条件とは何でしょうか。選ばれたのは綾鷹でした。お茶は綾鷹派の利確です。どのようなパソコンが良いのか、前提条件を確認していきます。

前提条件

移動車内で使うので、外でネット通信が使える=LTE搭載

持って移動するので、持ち運びやすいこと=軽いと良い

移動が多く、落とすこともある=頑丈性が必要

頻繁に開け閉めする=起動時間が速いとよい

外で使用する=連続駆動時間が10時間以上欲しい


このあたりのことを考慮して、対象となるパソコンをみていきましょう。WindowsチームAppleチームに分けて検討していきます。

Windowsチーム


レッツノート

レッツノートとはパナソニックが製造している高性能ノートパソコンのブランド名です。LTE搭載・約1kgで軽さokは当然として、特に頑丈性に優れています。訪問診療でパソコンを使用したことがある人の、実に9割の方がパソコンを落とした経験があるようです(利確調べ🤔)。コンクリートの上に落としてしまうと、通常のパソコンでは致命傷になりかねませんが、レッツノートは丈夫です。落下時の非故障率が91%を誇り、外で使う訪問診療にマッチしています。

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デメリットとしては、費用面と起動時間です。30万前後はしますので、まあまあ高いです。デスクトップパソコンを作らないパナソニックが、家庭用というよりは、ビジネス用に作ったノートパソコンです。訪問診療のみで使用するにはオーバースペックだと思われます。

起動時間に関してはモデルにより異なりますが、まあまあ遅いです。パナソニック公式が出している動画はこちらになります。最新式では、開いてから8秒でLTE接続可能なので、改善はされていますが。また、トラックパッドの使用感が、普段Macを使用している人には物足りないと思います。

パソコンは自分が使用するだけでなく、スタッフも使用します。購入した自分はこのパソコンが30万すると知っているので丁寧に扱いますが、雑に扱うスタッフもいるかもしれません。破損した時にトラブルにならないように、しっかりと拡張保険をかけると良いと思います。


VAIO

さあ、VAIO(バイオ)です。一番おすすめかもしれません。LTE搭載・1kg程度で軽さはok、22時間を超えるスタミナバッテリー。15-20万あればかなり満足したモデルを使用できます。お値段はレッツノートの半額ちょっとでしょう。レッツノートほどではないにしろ、落下耐性もあります。

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起動時間はモデルにもよりますが、レッツノートよりも少し速い印象があります。トラックパッドはMacBookのそれに近く、スムーズです。LTEを搭載しており、自社SIMも販売しています。訪問診療で電子カルテを使う程度なら、32GB/年あれば十分でしょう。「迷ったらVAIO」で問題ないと思います。画面サイズは好みによりますが、12.5~14インチが至適です。SX14なんかで訪問診療してみてください。IT社長みたいでまずモテますよ。

デメリットは・・・あまりない気がします。お値打ち価格で、使用感がよい、それがVAIOです。そんな男になりたいものです。

その他にも、ThinkPad、富士通LIFEBOOkなどもありますが私が使用したことがない事・似たり寄ったりであるために割愛します。バサッと切り捨てる事も時には必要なんです。


Appleチーム


MacBook Air

「私はMac派なんです!Windowsは使いづらい!」

そんなリンゴ信者のあなたにはMacBook Airがいいでしょう。MBAに限りませんが、Macは外付けデバイスなどを使用しないとSIMに対応していません。しかし、そのデメリットを補うような圧倒的な起動時間の速さや、トラックパッド操作性の良さがあります。車内でMacにインターネット接続をするには2つの方法があります。

①ポケットWi-Fi

常にポケットWi-Fiを持ち歩き、接続する方法です。地域性や患家の場所によって接続状態が変化するので、安定しない場合があります。「Wi-Fiの充電が切れた」なども生じるかもしれませんので、車内に充電器を常備すると良いでしょう。そうです、準備が良い男はモテるのです。

②テザリング

テザリングとは、スマートフォンのデータ通信を利用してパソコンをインターネットに接続することです。Wi-Fiがない場所でも通信できるスマホが一台あれば、そのスマートフォンがWi-Fiルーターの代わりになります。電カルを動かす程度ならあまりギガは使用しないので、テザリングで十分対応できます。自分だけが使用するならこの方法で十分でしょう。


iPad

さて、パソコンではありませんが、iPadを使用してパソコンのように入力デバイスとすることができます。iPadを使用したいと思う時、Wi-FiモデルとWi-Fi + Cellularモデルの2つがあります。Wi-Fiがないとインターネット接続できないのか、一般的なスマホのようにキャリアと月額契約して常にインターネット接続をできるようにするかの違いです。メリットとしては、まずその値段の安さです。5万円程度のモデルもありますので、実にレッツノートの1/6です。大型クリニックで職員数が多い場合採用されているのを多々見ます。そして、iPhoneを使用している人ならiPadをスムーズに使用できますので、操作方法をいちいち教える必要がないのも、導入しやすいポイントですね。そして、直接入力や外付けキーボードといった選択肢もあります。

①Wi-Fiモデルパターン

高いからキャリアと契約したくない!使用頻度は少ない!という方はこちら。iPadにSIMを入れる or 必要時にポケットWi-Fiに繋げる or テザリングで使用しましょう。

②Cellularモデルパターン

使用頻度が高いよ、という方はこちらがオススメです。この辺りは好みですね。

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さて、車内の空き時間でカルテ記載をする場合のデバイスを紹介しました。中にはブラインドタッチができない・車内で下を向いてパソコンを使用すると酔ってしまうなど、車内でパソコン入力ができない人もいると思います。そんな方でも大丈夫。パソコンを使用せずにカルテ記載をするにはどのような方法があるでしょうか。

キングダムの禍燐将軍(かりん)はこう言っています。

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(漫画キングダムより引用)

函谷関を突破する(カルテ記載する)ために、秦軍を倒す(パソコンを使用する)のはあくまで方法の一つです。

「手段は別に一つじゃねぇだろ」かっこいいですね。

パソコンを使わずとも、他にもカルテ記載する方法をご案内します。


①ディクテーション(口述筆記)

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こちらは桜新町アーバンクリニックさんのHPから引用しております。HPでオープンに公開されているものですので、拝借しました。アーバンクリニックの先生方は、車内でパソコンによるカルテ記載をせずに、音声を担当者に送り、それを文章にしてもらっています。音声→文字起こし・カルテ記載する担当者は看護師さんなどの専門スタッフです。

メリット・デメリットは上記の通りです笑。メリットを補足すると「カルテ記載を外注」することで、医師に時間的余裕を持たせる→診療の質の向上が望め、結果的に患者さんにより丁寧に接する事ができるという、良いサイクルを形成できますね。また、産休などで現場には行けないけど在宅勤務なら出来るというスタッフにも、活躍の場を提供できますね。


②音声入力

「ディクテーションを導入したいけど、人員や体制を整えるのが難しいなあ」

そんなあなたには、まずは音声入力をおすすめします。カルテ記載画面にして、iPhone音声入力でバーっと喋るだけ。体感的にですが、話をした事の80%ほどキチンと記載されます。それをクリニックにいる事務さんなりに整えてもらうとあら不思議、カルテが出来上がりです。想像以上に音声入力は正確ですので、十分戦力の一つになると思います。


〜利確コラム〜

外付けSIMスロットを使用すれば、ポケットWi-Fiやテザリングしなくてもいいじゃないか」とのご意見もあるかと思います。確かにおっしゃる通りで、一見便利そうに見えます。私も試した事がありますが、在宅医療で使用しようとするとまあ危なっかしいです。USBポートが折れそうになり、冷やっとした事が数回あります。あれは机の上などの安定した場面で使うものであり、在宅医療の現場のような、場合によっては足の踏み場もないような環境で使用するものではありません。

在宅医療におけるパソコン選びは、落下することを前提にお考えください。そして、落とすのは自分以外の事が多いです。高価なものであっても、人のものだと雑に扱ってしまうのが人間の性です。トラブル防止のためにも丈夫なものを選ぶと良いでしょう。iPadを買うなら強化ガラスシートを貼ってくださいね。


いかがでしたでしょうか?今回は、仕事効率upについて記載させて頂きました。目指せ一緒に黒字化です!✌️え?スレスレなのは私だけ?失礼シマシター

ここまで読んで頂いた方に、特別に30利確ポイントプレゼントさせて頂きます。DMを送る際には利確ポイントを持っているとお伝えください。実はポイントがない場合、ほとんど無視しています笑。

東京23区で在宅医療を一緒にやりたい看護師さん・ドクター・在宅レセプトができる事務さんも是非DMにご連絡くださいね🤝

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