在宅医療での集患方法

こんにちは!在宅専門のクリニックを経営しております利確と申します!在宅経験もあまりない中で手探りで在宅医療をしているものです。趣味は赤字クリニックの経営と婚活です。私が困ったことをテーマにして共有できたらと思っております。

今回は、ズバリ集患方法です!在宅医療では患者さんは自分でクリニックに来ることは難しい方が多いです。ですので、医者がクリニックでぼーっと座っていても患者さんは誰も来てくれません。私も最初はどこから紹介を受ければいいのか、患者さんがふら〜っと来てくれないかしらと思っていました。

そんな甘いことを考えていたので、当然赤字でした笑。

でも、徐々に地域の人と関わるようになり、足を使ってグルグルと動いていたら、集患方法がわかって来ましたのでまとめてみたいと思います。

〜誰から患者さんを紹介して貰うのか〜

外来クリニックでは、いかに外からの視認性を高め・ネット広告を打ち・クリニック周囲に住んでいる人に認知してもらい集患していますが、在宅クリニックでは必ずしもそうではありません。外来クリニックは、患者さん個人それぞれが来院しますが、在宅クリニックでは医療者からの紹介がほとんどです。ターゲットは病院連携室・居宅介護支援事業所(ケアマネ事業所)・訪問看護ステーション(以下:訪問看護st)になります。外来と考え方が異なりますので、注意が必要です。

つまり、外来クリニックはB to C、在宅クリニック:B to Bの営業が必要になってきます。(横文字を使うとカッコよくてモテると聞いたので使ってみました。)

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外来クリニックでは患者さん個人個人に認知が必要であり、常に広告を打ち続けないといけませんが、在宅クリニックではターゲットは決まっています。

下記の事業所を狙い撃ちして、根気強く営業すれば必ず紹介は増えます。

1.病院連携室

重症者が多いです。癌ターミナル、医療処置が多いなど。在宅医療では重症≒診療報酬が高いです。従って、癌や医療処置が多くて大変ではありますが、その分リターンも大きいです。また、看取りや緊急往診の件数は医療機関の施設基準にも関わってきますので、末期を診ることは在宅クリニックをするなら避けては通れない道です。在宅では、看取り・緊急往診の件数が積み上がると診療報酬がupします。そういう意味でも、病院連携室は絶対に抑えておかなくてはならない、超絶重要お得意先です。

〜連携室に挨拶に行くときの注意点〜

可能なら誰かからの紹介が良いですが、電話アポとる時は地域連携室にどのように言うべきでしょうか。「新しい在宅医療クリニックの〜と申しますがご挨拶したく・・・」では、場合によってはトンチンカンな人のアポを取られてしまいます。「在宅への退院調整をご担当されている人にご挨拶がしたい」と言いましょう。同じ連携室でも、入院調整・退院調整・外来担当など部署が分かれていることがあるからです。ターゲットは退院調整をしている看護師・MSWさんです。

2.ケアマネ事業所

軽症者が多いです。基本的に要支援者などをケアマネさんが訪問看護だけ導入してみているところで、徐々にADLが落ちてきて外来→訪問へ切り替えなどが必要となり、在宅医へ紹介がくるといったケースが多いです。いかにケアマネさんと顔見知りとなり、相談しやすい関係を築いておくかが重要となります。

患者さんが「この医者・クリニックは合わないな・・・」と思っととき、相談する先は訪問看護さんかケアマネさんです。ケアマネさんと良い関係を築いておくと、患者さんの転医希望の時におこぼれを貰えます。

一つの事業所にケアマネさんは1~10人くらいいます。1人のケアマネが担当できる人数は約35~40人です。つまり、その事業所にケアマネさんが5人いるなら、150人くらいの患者さんを担当している計算となります。つまり、ケアマネさんが多い事業所に重点的に営業かけた方が効率が良いですね。

3.訪問看護st

軽症〜中等症が多いです。ケアマネと同じく、外来クリニックの先生から訪看指示書をもらって訪問しているけど、徐々に通院できなくなり相談となるケースや、もともと中等症以上で訪問診療が必要なのに家族が渋ってなかなか導入せずに、やっと依頼がくるケースなどがあります。訪問看護stさんが医者を選ぶ基準は様々ですが、フットワークが軽いこと・情報共有しやすいことがは必須項目です。電話FAX・ラインワークス・スラック・MCSなど個人情報に気をつけつつ緊密に連絡を取ると良いでしょう。

在宅医療でドクターの診療はは月に2回程度が多いですが、訪問看護さんは場合によっては毎日処置・訪問してくれます。訪問看護師さん達は、在宅医療における必須のパートナーです。訪問看護師さんがいなければ、そもそも在宅医療は成り立ちません。常日頃から感謝の気持ちを届けておく必要があります。

4.その他

たまたまクリニックの看板を見てくれた患者さん、在宅医療に困った患者さんが医師会に相談して電話がくる、患者さんが友人を紹介してくれるなどのパターンもあります。全体としては少ないと思います。

〜まとめ〜

地域にもよりますが、紹介頻度は 病院連携室>ケアマネ>訪看stですが、どの事業所も同じくらい重要です。そして、在宅に関わる職種は横の連携が緊密ですので、どの事業所も大切にしなくてはいけません。

ちなみに、そもそも営業とは具体的に何をすることでしょうか。パンフレットなどで自院の強みを紹介する、お菓子などを持っていくことでしょうか。私が思う一番の営業方法とは、紹介して頂いた患者さんをしっかりみて、患者さんに満足してもらい、その評判が地域に広がることだと思っています。急がば回れです。地道に丁寧に患者さんをみていけば、結果としてさらに紹介が増えていくと思います。お菓子などで釣られるような関係先とは長くは続きません。違うクリニックがお菓子を持ってきたらそちらに紹介が行きますから。結局はクリニックの強みを出し、地域に貢献することが一番の営業となると思います。

今回のお話は以上です。最後までお読み頂いた方に、10利確ポイント差し上げます。「在宅医療に関してこんなテーマを読みたい」などございましたら、Twitterの方にお気軽に教えてください^^


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