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雑記:誰がこの作品を作ったか?

お褒めの言葉を度々もらうと嬉しくて小躍りしているわけですが、これ本当にあなたが作ったの?というお言葉だけは内心ギクリとするものがある。

おそらく作家と作品のギャップとか予想外の仕上がりの良さとか、そういうポジティブな驚きによって出た感嘆句のひとつであろうとは思うのです。まさかホントに疑われている訳はないだろうし。
ただ、私が何かを作るという自分の行動にあまり自覚がないので、最初から意図してこの作品にしたかと言われれば違う気もするし、同じようなものを今後も作ろうと思えば作れると確信もできないし、たまたま偶然こうなっただけで次は面白くもない作品になるかもしれない。

友人絵描きの中には「昨夜描いたものを見ても描いた覚えがない」という人もいて、ちょっとわかる気がする。筆を動かしたりした記憶はあるけど、それを描いた感覚が思い出せないような、やったにしてはどうも実感がないという感覚だとすれば、それは「本当にあなたが作ったの?」という質問に答えをつまらせるのと似たものがある気がします。ええそうなんですよ。私が作りました。と口では言うものの、歯はしっかり磨けてますか?とか、栄養は足りてますか?と言われたような焦りを感じるのです。

とはいえ私はこのなんとも言えない感覚を通して、自分が何かを作るということをどう捉えているかを興味深く考え個人的に楽しんでいる訳で。誰かを褒めるときは相手を思いやりつつ自由な表現で語ったらいいというタイプです。言葉を頂く方がどんな感覚になるにしろ、あなたの素敵な作品が拝見できて嬉しい ということが伝われば万事オーケーではないかと。乱文失礼しましたという締め文句は有能。

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