我が家のお雑煮

全国各地のフリーアナウンサーが集まり、
縁の地の方言の魅力を発信しようと活動している女子アナ47「方言研究室」。
毎月YouTube動画制作をしています。
ご覧いただいているみなさま、ありがとうございます!!
何それ?知らない・・・という方、ぜひこちらからご覧ください。
チャンネル登録もお願いいたします!

今月は、2022年最初の活動ということもあり賑やかにInstagramでライブをお届けしました。
題して「お雑煮インスタライブ」、写真や絵を用意して話すというとてもシンプルなライブです。(そして雑談多め)
地元のことを話すからなのか、はたまたお正月休みあけだったからなのか、ライブ中には方言も出てきて、楽しい時間を過ごすことができました。
用意した写真を添えてこちらのnoteでもご紹介します。

田邉有沙アナウンサー
青森県「くじら雑煮」

田邉 くじら汁

「くじら雑煮」は青森県八戸市の一部地域に伝わる雑煮です。合併した南郷地区はかつて捕鯨の村で、昔は貴重なタンパク源だったそうです。
くじらは脂が多く、下ごしらえが大変とのこと…調理する自信がなく、調べたら北海道にもくじら汁があったので「浪商」さんから取り寄せました!函館など道南では正月料理として食べられているそう。
見た目ヒラヒラなのにコリッコリの食感が不思議!タケノコやゼンマイなど山菜、大根、人参が入っていて味噌と塩味がありました。
ちなみに田邉家の雑煮は鶏ガラ出汁の醤油ベース。具は鶏肉、大根、人参、山菜、セリです。年越し蕎麦と兼用されています(笑)
嫁いでからがんばって作っていますが、毎回イマイチです。
映えなかったので写真のご紹介はありません。

有働文子アナウンサー
茨城県「しょーびき餅」

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茨城県県西・県央地域の一部家庭では、正月三が日の朝食にお雑煮ではなく
「しょーびき餅」を食べます。
「しょーびき餅」とは、切り身の塩引鮭を焼いて、そのほぐした身を焼いた切り餅と一緒に食べるお餅のこと。
焼いた塩引鮭は、お餅に挟んだり、押し付けたり、ほぐして海苔を巻いたり
各々アレンジして食べます。「しょーびき餅」も、普段炊事をしている女性に正月三が日の朝くらいは休んでもらうという理由から、男性が用意することになっているそうです。名前の由来は、塩引鮭がなまって「しょーびき」となり、餅と合わせて「しょーびき餅」となったそうです。
茨城県の男性は、まさに時代先取りですよね。
ぜひこの文化を浸透させたいなーと感じる今日この頃です。

木村彩乃アナウンサー
千葉県

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ごきげんよう、千葉県出身木村彩乃です。インスタライブを通して、お出汁やお餅の形議論は簡単には語りきれないことがわかったので、noteでは『材料』のみ触れていきます。
「千葉市」の私の母が作るお雑煮の具は、海老・鶏肉・玉葱・人参・しいたけ・三つ葉です。
房州弁を教わっている「鋸南町」のうべさんのご家庭は、しいたけ・人参・里芋、時に菜花も入れるそうです。
そして行徳弁を教わっている「市川市」のおがわさんのご家庭はなんと、小松菜のみとのことです。
同じ千葉県内でこんなに異なるとは驚きました。
ちなみに我が家では、最後に海苔や青のりをかけます。
また、買えた年のみのトッピングしていた【はばのり】は【縁起物】であること、残すべき【ふるさと料理】として【はば雑煮】と呼ばれていること等を今回知りました!
年始に【幅を利かる一年になりますように♪】と願いを込めて食べるという説もあるそうです!
では本年も宜しくお願い致します(о´∀`о)

草野茜アナウンサー
「関東風のお雑煮」

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私の出身地、栃木のお雑煮は、根菜など具だくさんのけんちん汁風ということが調べてみて分かりました。
私は両親とも栃木出身ではないため、栃木のお雑煮を食べたことがありません。
いつも食べているのは、関東風雑煮と呼ばれるものに近く、これに似たものが関東の広い範囲でよく食べられているようです。
写真のお雑煮はすまし汁、角もちで、鶏肉や小松菜、なると、ゆずなどが入っています。
ちなみに、、、私はNHK岐阜に勤務していたことがあります。
その時に、1600年天下分け目の「関ヶ原の戦い」が行われた、現在の岐阜県関ヶ原町がさまざまな東西文化の分け目になっている!?
という内容で話題をリサーチしていたことがあります。
(中途半端にしかリサーチせず放送にはつなげられませんでした、汗)
改めて調べてみたところ、丸もちと角もちの分け目も岐阜県関ヶ原町あたりで...
東日本が角もち、西日本が丸もちだという説があるとか...!?
家庭によっても様々なお雑煮、みんな美味しそう!日本全国、お雑煮食べ歩きをしてみたいです(笑)
そして、山口アナウンサーが紹介していた韓国のお雑煮にびっくり!
「餃子」が入っているとは...今度、お雑煮に宇都宮餃子を入れてみようかなぁ...(笑)

多賀祐子アナウンサー
石川県 金沢の雑煮

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金沢のお雑煮は、焼かない角餅が入っています。汁は昆布だしに醤油で味付けしたすまし汁で、具は三つ葉とかまぼこをのせるだけと、とってもシンプルなんです。お餅を煮込むため、火加減に気をつけないとドロドロになってしまいます。米どころ石川ならではの、お餅の味を楽しむシンプルスタイルかもしれませんね。
ちなみに石川県の鏡餅は紅白なんですよ、知っていましたか?
加賀藩前田家が紅白の鏡餅を飾っていて、その文化が庶民にも伝わったという説があるようです。なぜ紅白なのかは、「加賀藩の梅鉢紋の梅」「めでたいから」「殿が派手好きだったから」など諸説あります。

石田鮎美アナウンサー
大阪府 白みそのお雑煮

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関西のお雑煮といえば、白みそ。
実は私、その文化を大人になるまで知らなかったんです。祖母が山口県出身なので、小さい頃から「すまし汁」のお雑煮が我が家の定番でした。
NHK大阪時代、年末に全国放送で関西のお雑煮文化について紹介する中継を担当したのですが、そのときに関西は白みそ文化だと知ったんです。お恥ずかしいですが。
余談ですが…大阪・枚方市にある「北村みそ本家」さんから中継をしたのですが、なんとなんと代表の北村さんは高校の先輩でした。笑
ほんのり甘い白みそのお雑煮、おすすめです!
残った白みそは「白みそ豆乳鍋」にしても美味しいですよ〜
今年は母が「すまし汁」「白みそ」両方作ってくれました。ありがとう!

池田モトアナウンサー
山口県

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山口県のお雑煮は「すまし汁」に「焼かない丸餅」が入っています。
我が家のお雑煮にはブリ、かまぼこ、ほうれん草、にんじん、大根が定番となっていますが、友達に聞いたり、「山口県のお雑煮」を調べたりしたところ、
全体的にはブリよりも鶏肉を入れる家庭が多いようです。
(ブリを入れるのは山口県のお隣である福岡の定番でした。)
しかし、その他の具材に関してはカブや白菜、ちくわ、三つ葉、しいたけ…と実に様々。
お出汁もいりこ出汁、あご出汁、昆布出汁…と
「山口県のお雑煮はこれ!」という定番を絞り込むのが難しかったです💦
結果、山口県のお雑煮の具材は地域や家庭によって様々なバリエーションあり、
共通するのは「すまし汁」に「焼かない丸餅」が入っているという結論に辿り着きました。
ちなみに、インスタライブでメンバーから多数寄せられた「フグは入っていないんだね!」というご意見。
山口県といえばフグの取扱量日本一を誇る下関市のイメージですよね。
残念ながら定番のお雑煮にはフグは入っていません。
ただ、フグ鍋にお餅を入れて「フグのお雑煮」にすることはあるようですよ。

大下佳菜アナウンサー
愛媛県

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両親の出身地、愛媛県のお雑煮を食べて新年を過ごしています。
おすましに丸いお餅、鶏肉、ほうれん草、ゴボウ、かまぼこが入っています。
お餅は年末に家族でついたもので、「お餅つき」は毎年恒例の行事です。
あ、つくと言っても杵と臼でつくわけではなく・・・機械を使います。
鏡餅もお雑煮用のお餅もこのときに。つきたてのお餅の美味しいこと、あんこを包んであんこ餅、お醤油をかけて海苔で包んだり、大根おろしをかけたり、きな粉をつけたり。
こどもの頃はあまり好んで食べなかったお餅ですが、年を重ねるごとに好きになっている気がします。

牛島奈津子アナウンサー
福岡県「博多雑煮」

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「博多雑煮」に欠かせないのが、あご出汁、かつお菜、ブリ!
他にも里芋やニンジン、レンコン、ゴボウ、蒲鉾、丸餅などが入ります。
〝かつお菜〟は、博多に古くから伝わる野菜で、高菜の仲間。色んな言い伝えがありますが、茎の部分がかつお節の風味であることから、この名になったんだそう。
〝ブリ〟は、ヤズからイナダ、ハマチ、最後にブリと、大きさによって名前が変わっていく出生魚で、めでたい席の料理によく使われますよね。
具沢山で美味しい「博多雑煮」は、子供の頃から大好きでお正月の楽しみの1つ!
ただ、食材1種類ずつ、茹でる時間が違ったり、下準備がとても大変です。
まだ1人で作れないので、来年は、(お母さーん!)お手伝いします(笑)

村上留奈アナウンサー
鹿児島県 埼玉県

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鹿児島県のお雑煮は殻付きの干し焼きエビで出汁をとって作ります!
干し椎茸も入れて、白だしです。
私は鹿児島でキャスターをしていたものの、お雑煮は食べたことがなくて‥‥
いつか食べたいです!お写真を見ても、美味しそうですよね!

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埼玉県(私の実家)はかつお出汁にお醤油を加えて作ります。
鶏肉と小松菜とナルトと大根とにんじんはマスト!あとはお家にあるお野菜を色々加えます。
丸餅・四角餅の議論がありましたが、私の実家は年によります!
お店で美味しそうなものを見つけて買います。
丸でも四角でも美味しかったらOK!!な村上家です。

山口由里
トックマンドゥグク(韓国風お雑煮)

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日本のお雑煮に近い存在です。
出汁は煮干しか牛肉の出汁が多く、地方によっても作り方が少しずつ違うようです。(日本と同じですね!)具は平べったいお米でできたお餅(トック)やネギ、
牛肉、韓国式の餃子(マンドゥ)が入っていることが多く、
上に錦糸卵や海苔をトッピングします。(今回私は省略してしまいました)
ちなみに私の出身地である名古屋のお雑煮は角餅と正月菜に鰹節というとてもシンプルなものが多いようですが...
我が家のお雑煮は、関東出身の祖母に教わった鶏出汁で具は私の好きなもの(椎茸、鶏もも、角餅、人参、大根など)を入れる独自のものとなっています(笑)
最後は韓国式の新年の挨拶で。
새해 복 많이 받으세요.
セへ ボッ マニ バドゥセヨ
(新年の 福を たくさん もらってください)

まとめ

まさか韓国風のお雑煮が出てくるとは!!
みなさんの地域のお雑煮は出てきましたでしょうか?
お雑煮といっても、おすましなのか味噌仕立てなのかはたまたぜんざい風なのか。
そして丸餅なのか角餅なのかあんこ餅なのか。
インスタライブ当日もどこが境界線なのだろうなんて話で盛り上がりました。
機会があれば、方言だけでなく地域の文化などもご紹介していきたいと思いました。
さて、来月は動画を制作してYouTubeにあげる予定です。
楽しんでいただけるような動画を作っていきたいと毎月話し合いを重ねて制作していますので、どうか今後ともご贔屓に。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
担当は、静岡県出身・遠州弁担当の大下佳菜でした。
ほんじゃね。


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