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母屋の設計案ができました!
こんにちは、hottate設計施工担当のはるやです。
わたしたちhottateが今取り組んでいるメインプロジェクトとして、東京に住むK氏の別荘をつくるプロジェクトがあります。
2019年より、長い時間をかけて、K氏やhottateメンバー、現地の人々と相談しながら、設計およびストーリーの計画を行っています。ここでいうストーリーとは、建築物の施工だけでなく、建設する前の思考錯誤や、建築物が建ったあとのいろんな人がその建物を「使いこなしていく」ことを含んだ、ワクワクするプロセスのことです。
先日、「母屋」の設計方針が定まったので、簡単にご紹介します!
「母屋」は、豊かな自然と技術が調和し、100年更新し続ける場所をつくることをコンセプトとして、現代版「竪穴式住居」のプロトタイプをセルフビルドします。
設計のポイントは大きく3つです。
1.既存植栽を活かし、風景に馴染ませること
2.増築・改築可能性をもたせること
3.断熱性を高め、永く使える骨組みとすること
1.既存植栽を活かし、風景に馴染ませること
敷地は、八ヶ岳の麓の森を切り開いた南向きの斜面地です。もとの森林の植生はなくとも、敷地には、クリの木やハンノキなどの新たな植生が生まれつつあります。それらの木々を一本づつ確かめ、なるべく傷つけないようにして配置を決定しました。
また、その昔、八ヶ岳の麓では縄文文化が栄えていました。そこから着想を得つつ、「竪穴式」の半地下のお堂のような空間をつくります。そうすることで、室内環境の安定化をはかるとともに、主張しすぎない外観立面を目指します。
敷地の自然の中に昔からあったような建物に、木々を抜けて遊びにいく、そんな感覚。
2.増築・改築可能性をもたせること
私たちは、100年もつ家をつくります。ただそれは、一つの家族がその時の暮らし方を100年続けられる家、ということではありません。私たちがつくりたいのは、多くの人が関わり、その時代時代にあった暮らし方・使い方を、実践し挑戦し続けられるような受け皿としての「100年もつ家」ないし「100年更新し続ける場所」です。
具体的な設計としては、「母屋」は全面土間にし、どこを上がり床にしたいか、どこをロフトにしたいかは、建物を使いながら、組み換えできるような空間にします。
また、「母屋」建設後、敷地の中に物見やぐら、離れ小屋、ウッドデッキを増やしていく算段もたてています。風景に無理なくそれらを配置できるような、遊びをもたせた配置・規模感で「母屋」をつくります。
3.断熱性を高め、永く使える骨組みとすること
自分たちの手でつくる、どんどん手を加え続ける、それらは一歩間違えれば、バラックのようなものになりかねます。しかし敷地は八ヶ岳の麓、寒冷地です。だれもが心地よく過ごすためには、快適な室内環境が必要です。
建物全体を地下まで丸ごと断熱します。構造躯体の外側に、断熱層と通気層を設け、湿気被害の少ない高断熱な空間をつくります。
また、南側の開口部には、サンルームをつくります。日光で空気を温め、冬は明るく暖かい室内に、夏は縁側として和める場所にします。
おわりに、
これから、雪国住宅を得意とする建築家の方に助言をいただきながら設計を精緻化していきます!
コメントやアドバイスございましたらドシドシください!
それでは!
2021年3月22日 小山晴也(hottate/設計施工担当)
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