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こんなやつもいるから大丈夫です、知らんけど

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日常の疑問や問題意識、抽象的な問いをあーでもない、こーでもないといいながら、簡潔で読みやすいエッセイにまとめます。 どうぞ、肩の力を抜いてお読みください。 きっと何か発見があり…
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2022年4月の記事一覧

ノリツッコミ機能不全社会を生きる

「今日は自然なノリツッコミの練習をする」 ノリツッコミの練習中学生の頃、昼休みに友人らとなぜかノリツッコミの練習をすることになった。ノリツッコミとは、何か?きっと定義はないので、長くはなるが、「他者から提示された現状の場所や存在等に対してそぐわない文脈(フリ)を一旦受け入れるものの、その後即座に否定し、現実に引き戻す鋭い一言を発すること(ノリツッコミ)」と定義したい。さて、例えば、私たちはこんな問答を行っていた。 突然フリを出すという不自然、またノリツッコミの練習というそ

考察せずに、感想だけでもいいですか?~アニメ初心者、今更『まど☆マギ』を見る~

SNSやyoutubeでは、感想はもはや考察でなくてはならない まどマギに取り憑かれて私は、アニメや漫画に疎い人生を送ってきた。言うなればアニメ初心者の私なのだが、実はと言うと、今年4月初旬から長らく『魔法少女まどか☆マギカ』(通称、まど☆マギ)に取り憑かれている。 このアニメ、実は2011年に放送されたなかなか古いアニメらしい。ただ、いまだに続編やスマホゲームが制作されるくらいにファンの多い作品でもある。なんなら先日まで大阪のど真ん中、梅田で作品展まで開催されていたそだ

「立ち漕ぎ」をやめたとき、人は大人になるのかもしれない

学生服を身にまとう小柄な彼は、ものすごく急いでいた。あどけなさはあまり感じられないものの、袖にまだ余りがある。きっと「身長がまだ伸びるから」という理由でオーバーサイズの制服を着ている高校一年生なのだろう。 信号が青に変わるや否や、いや正確にはまだ変わってはいないけれど、彼は横断歩道を自転車で通過し始める。もちろん彼は「立ち漕ぎ」だった。 私も昔はいつも急いでいた。自宅から高校までは自転車で30分。遅刻しようものなら、道中の大半はずっと立ち漕ぎ。ただ、よくよく考えてみれば、特

「自分らしく生きる」のは、生きづらい

そもそも、自分と自分らしさはイコールなのだろうか。 ーーー 「自分らしく生きる」のは、どこか生きづらい。 ただ世の中には自分らしく生きられる人もいるらしく、もっと言えば、その中には「誰しもが自分らしく生きられる世界」を作ろうとする人も多々いるようだ。 当の私はというと、そんな自分らしさを他人にも見出させようとする人と出会うと、少し距離を置きたくなる。なぜなら、自分らしさを見つけようとしている時点で、自分が自分らしさから離れていくような気がするからだ そもそも、自分と自分ら