波浪の滅生はただしこれ水なり、一心は本より堪然として澄めり
From:高野山法徳堂
出典
秘蔵宝鑰(ひぞうほうやく)
読み方
波浪(はろう)の滅生(めっしょう)はただしこれ水なり、 一心(いっしん)は本(もと)より堪然(たんねん)として澄(す)めり。
解説
風雨で水面がざわめこうとも、心は水の底と同じように安定して澄んでいる。
風雨とは煩悩に端を発する心のざわめきを指していて、表面的に心がざわめくことがあるとしても、心の本質は穏やかなもので、煩悩を取り除けば、人は澄んだ心を持っていることを説いています。
とは言っても、生きている限り煩悩はつきまとうもの。
空海は、そんな人間の本質を理解した上で、本来の人間には心の美しさを持っているのだから、一時的にこころが乱される事があったとしても、自分の心の奥底にある純粋なこころを忘れないように。と、説いているのではないでしょうか。
ー高野山法徳堂
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