保有資格・スキルと需要の関係
~諦めきれない資格~
求職活動で気づいた需要のある経験
私は、現在、求職活動中です。
若い頃は、転職する気力も体力もありましたので、求職活動も楽しみながら乗り越えることができました。
50代に入った現在は、年齢的にも体力的にも頑張れず、また、転職回数が多いこと、事務経験しかないこと等色んな要因が重なって、求職活動がうまく進まず、苦戦しています。
求人サイトからいくつか応募しましたが、書類選考で落とされることも多く、面接まで進んでも、何かしっくりこず、お断りすることもありました。
余談になりますが、私は、この「しっくりこない」感じを大切にしています。今まで経験した事を踏まえて私の潜在意識の何かが「違う」と判断しているのだと思っています。
いくつか登録している派遣会社から、ご紹介のお話をいただくこともあるのですが、条件が合わなかったり、職場見学まで進んでも他社の方に決まってしまったりという状況です。
そんな状況の中で気づいたことがありました。
今更という感じですが、派遣会社からご紹介をいただくお話には、傾向があると気づいたのです。
派遣会社からお声がかかることの多いお仕事は
・社会保険の手続きや給与計算、年末調整等の総務系事務
・サポート的な業務が多い何でも屋系事務
です。
総務系事務については、私が社会保険労務士事務所で働いていた経験があるからでしょう。
何でも屋系事務については、転職回数が多い私は、色んな種類の事務職を経験しており、ある程度何にでも対応できるだろうと思われているからのようです。
そのようなことを派遣会社のお仕事紹介の方から言われたことがありました。
実際は、転職回数が多いからと言って、何にでも対応できるほど器用ではないんですけどね・・・。
需要のある仕事だけれど・・・
それでは、総務系事務の求人に応募すれば、採用の確率があるのではないかと思いますが、何故か総務系事務に応募する気になれずにいます。
もしかすると、社労士事務所での勤務がひっかかっているからかもしれません。
数件の社労士事務所でお世話になりましたが、何れも少人数の事務所を選んだためか、求人票の「残業無し」「家庭や育児と両立を支援」等々の謳い文句に惹かれて勤めたものの、人数が少ない分1人頭の負担が大きく、残業や休日出勤が多くなることがあり、表面上は悪くない人間関係も実際のところは良いというわけでもなく、人付き合いが苦手な私には難しいものがありました。
仕事の内容は、嫌いではなかったのですが、大きな企業のように、しっかりとした研修やマニュアルがあるわけではなく、自分で調べながら、間違いながら、習得していくといった感じで、私としては、「社労士事務所で働いていました」という自信を持てないというのが本音です。
社労士試験の勉強も家事や育児、仕事の合間に取り組み、社労士事務所に勤務している間に3回程受験しましたが、両立が難しく、合格につながりませんでした。
社労士試験受験をやめてみたが・・・
最後に勤めた社労士事務所を退職した時に、社労士試験を受験することを一旦辞めました。
ある社労士の先生に「社労士の資格がなくても、社会保険の手続きも給与計算もやってるし、何のために取るの?」と言われたことがきっかけで、「私は何のために頑張って資格を取ろうとしてるのだろう」と考えてしまったからでした。
社会保険の手続きや給与計算といった事務処理の経験しかなく、今後、AIが普及して自動化されていけば、事務処理が減っていくであろうことはわかっていましたし、それでは、コンサルタントメインにできるような経験がない私に社労士資格を取った先に何があるだろうと、目標を見失ってしまったんですね。
また、「何のために社労士を取るの?」と聞いた社労士の先生が「社労士になって、労働者の味方になりたいとか言う人いるけど、社労士は、会社からお金もらってるからね。会社側の人間だから。」とよく話されていたのですが、私は、社労士として会社と労働者の間に立って「働きやすい環境づくり」のお手伝いをしてみたい、会社と労働者の橋渡しをするのが社労士としての役目の一つと考えていたので、私の考えは、甘いすぎるのかもしれないと自分の考え方に自信が持てなくなっていたというのもありました。
その後は、社労士事務所を外して仕事を見つけ、ずっと全く違う仕事に就ていました。
きっぱり社労士を目指すのをやめようと思ってのことでしたが、ふとした瞬間に社労士試験に合格したいという諦めきれない気持ちがむくむくと湧き上がってくることがあり、昨年、久しぶりに受験しました。
社労士とは関係のない仕事に就いていたこともあって、すっかり勉強内容を忘れており、フルタイムで働いていたため、勉強時間は思うようにとれず、結果は、不合格でした。
足切りにひっかかることもなく、あと1点で合格というところで、最後に雇用保険のところで書き直さなければ、合格していたかもしれないと思うと、「もう少し勉強方法を工夫したら、来年は合格できるかも」と淡い期待を抱いてしましました。
活かせる経験だけれど・・・
派遣会社からのご紹介いただけるお仕事の傾向を考えても、総務系事務の需要はあるし、もう少し社労士の勉強を頑張れば、合格できるかもしれない・・・この流れで行くと、需要があって、私の経験やスキルを活かせる総務系事務に就いて、社労士の勉強を続けるというのが安定した道なのだと思います。
ただ、何故か前に進めないのです。
それは、やはり社労士事務所での経験に自信がないこと、忙し過ぎたことが引っ掛かっているのだと思いますが、それだけではない気もしています。
「私のやりたいことは、本当にそれなのか?」という贅沢な迷いがあるからかもしれません。
「やりたいこと」「好きなこと」を仕事にできれば良いですが、世の中そんなに甘くはありませんよね。
堂々巡りになってきましたが、私の経験やスキルの中で活かせる可能性があるのに、使いたくない、でも、宅建士のようにきっぱりと捨てきれない・・・それが、社会保険労務士事務所での経験です。
できる事とやりたい事とは、常に同じとは限らないものなんですね。
この気持ちを整理できたら、きっと前に進めるのになぁと思いながら、覚悟を決められない自分と格闘中する日々はまだまだ続きそうです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。