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Minecraftとサイコパス

外出が自粛要請されている今、夫が家でゲームをしていることが多くなった。

夫とゲーム

元々夫は何にでもハマるとやりこむ人で、高校生の頃はバイオハザード4でランキング世界一位になったと言っていた。

ホラーゲームやアクションゲームなどの男の子!といった感じのゲームが好きな夫だが、なぜか最近Minecraftにはまっている。

私は牧場物語、ポケモン、テイルズシリーズ、ニーアオートマタなどの割とやることがはっきりしていて、キャラクターが可愛いゲームが好きだ。

だから、Minecraftは何が面白いのか、というか、そもそも何をすればいいのかから全然わからない。

夫に聞いてみると、赤い鉱石が回路の材料になって、回路を作ることが出来るらしい。

たくさん使うと論理回路やフリップフロップも作ることが出来る…。

え、回路シミュレーションで良くない?


夫「そういうんじゃないんだよなぁ。」

それ言われると、ちょっとまだこの面白さは君にはむずかしかったねえ!みたいな上から目線に感じられてちょっとイラっとするな。

そこで、夫が作った村というのを見せてもらった。

【畑】

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回路を使って自動で農作物が特定の高さまで成長したら摘み取ることが出来る装置。

これはいい。

【牧場】

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①牛二頭を狭い空間へ押し込めて子牛を作らせる。

②出来た子牛は自動的に下の階へ落とされる。

③子牛が成長すると上のマグマへ当たって自動的においしいお肉になって下から回収できる。

鬼の所業だ。


【マンション】

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マインクラフトでは特定の範囲に特定の人数村人とベッドがあれば村と認識されるらしい。

①村と認識される最小面積にベッドを並べ、村人を狭い空間へお押し込むことで子どもをつくらせる。

②出来た子どもは自動で下へ落とされ、トロッコで農場等へ搬送される。

③搬送先で成長した子どもは、労働力として農場を発展させる。


サイコパスだ。

牧場物語という村人との交流が目的のゲームにドはまりしていた私は村人側の方についつい感情移入してしまう。生まれてすぐに親から引き離される子どものことを思うと悲しくなってくる。

あ、これどこかで聞いたことがある設定だ。「テイルズ オブ シンフォニア」の人間牧場だ。


【鉄工所】


これがもう一番酷いのではないだろうか。

①敵を捕まえてトロッコにのせて、「村」(という名のベッドと村人がいるだけの空間)の上へ運んできて閉じ込める。

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②村人たちは敵が視界に入ると、びっくりして守護神を呼ぶ。

③村人を守る為に鉄鋼製の守護神が現れる。

④守護神発生予定地点の下部へマグマを設置しておく。現れた守護神はマグマに落ち、鉄になって回収される。


守護神…。村人…。

どちらの気持ちを想像してもいたたまれない。

一応言っておくと、夫は普段はとても優しい人だ。人を傷つけるようなことは絶対言わないし、猫にも優しい。

ゲーム内の村人や動物たちへの認識が夫と私とでは全く違うのだろう。

牧場物語的視点で見てしまう私にとって牛も村人も生きた個人だが、

夫にとってMinecraftの村人や動物は回路の一素子なのだ。抵抗で、コンデンサで、オペアンプなのだ。決して悪気はない。

だけど「Minecraftって何が面白いの?」と聞いたときに

キラキラした顔で上記のような村を見せられて私がドン引きしてしまうのも無理はない話だろう。

サイコパスやんけ!というと夫は本気で何を言われているのか分からない顔をしていた。むしろなんで褒めてもらえないのか分からない顔をしてた。

あれ以来夫は夫でサイコパス呼ばわりされたことにショックを受けたらしく私の前ではMinecraftをやらなくなった。ごめん。

どうやら私が寝た後にこっそりやっているらしい。朝起きるとTVの音量が5とかになっている。


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