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眠れない夜と暗黒物質の話。

眠れない夜なので、noteを始めました。
眠れない夜なので、私が数年前まで研究していたものの話をしたいです。
好きなもののことって、語りたくなってしまうじゃないですか。
今日はダークマター、暗黒物質の話をします。
中学生でも分かるように、できるだけ簡単に話したいなと思います。

はじめに。

宇宙で人間が正体を分かっている物質は、4%くらい。
後の22%はダークマター(暗黒物質)で、その残りはダークエネルギーだというのは結構有名な話。

これって、何の割合?

宇宙全体のってよく言うけど、何を単位としてこの割合かって、あんまりピンとこない。
これは、質量割合なんですよ。
物質とエネルギーが同じ土俵で質量で比べられてるのってちょっと違和感かもしれないけど、
E=mc^2
っていう、有名な舌を出している物理学者さんの式から質量とエネルギーは同単位なんですね。

ダークマターとダークエネルギーは何が違うの?

ダークマターは、宇宙に星や、銀河や、銀河団が出来るために必要な重力の源です。
ダークエネルギーは、宇宙が加速膨張していくために必要なエネルギーなんですね。
そう、宇宙は加速膨張してるのです!
余計に眠れなくなってきそうですね。

なんで正体が分からないのに割合が分かるの?

ダークマター、ダークエネルギーは未知の物質。
それは正しいのだけど、物理学には宇宙物理と素粒子物理があります。
それぞれの割合は、プランク衛星の観測結果です。宇宙物理学ではプランク衛星だったり、重力レンズでダークマターは観測されてるんですね。

で、私が所属していた素粒子物理学。
一見とっつきにくいけど、簡単に言うと「身の回りのものがどこから来たのか、何でできているのか全て知ろうとする学問」「世界を数式で記述しようとする学問」です。
素粒子物理学では、標準理論という理論で世界を記述しようとしています。
これは現時点で非常に美しい理論だけれども、世界を完全には記述出来ていない。この理論で記述できているのは世界の4%くらいなんですね。
まだまだ不完全な理論。世界の全てを解明したい…!ということで
ダークマター、ダークエネルギーを組みこんだ新しい理論を作ることは、素粒子物理学の最重要課題の1つです。

まとめると、「割合が分かってる」のは宇宙物理学での観測結果。
でも、素粒子物理学でその物質の正体を知らないと「未知の物質」なんですね。
大きな宇宙を探る宇宙物理学と、電子陽子中性子クォーク…とより小さいものを探求する素粒子物理学がウロボロスの蛇のようにくっついてるのは面白いですね。

そもそも、物理化学数学生物…と、自然を記述する言語に垣根をつくったのは人間です。
自然に垣根はなく、化学現象は物理現象からなっていたり、生物の中身も化学現象、物理現象だったりするのです。
話がずれてきました!

ダークマターはどうやって見つけるの?

本題に入ってきてたくさんお話したいところですが、
眠れない夜も朝になってきました。
今更眠気がやってきたので、続きはまた今度
眠れない夜にしようと思います。

誰かの眠れない夜のお供になれば幸いです。
おやすみなさい。

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