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バス停のある風景:猿すべり坂

箱根登山バス「猿すべり坂」バス停。
猿も滑り落ちるような急坂であったことからこの名がついたらしい。
江戸期のイラストマップとでもいうべき東海道分間延絵図には、猿返シなる表記がされているようだ。
現在このバス停のそばの急斜面に石畳の旧箱根街道(旧東海道)が通っているが、実際には伊豆地震にて崩壊し、現在の道は復元されたもののようだ。
確かに猿さえも滑り落ちそうな急斜面だが、実はこの先箱根方面に向かって旧街道を歩くと、甘酒茶屋があり、その先に白水坂という坂がある。
白水とは、城見ずのことであり、それは豊臣秀吉が小田原攻めの際に白水坂まで来て小田原城を見ることなく戻ったという言い伝えがあるとのことだ。
秀吉は戻ったのち、この白水坂のある峰の向かいにある峰を進み、石垣山一夜城を築いたとされる。
そこで勝手な想像だが、猿返し(猿すべり)の猿とは秀吉のことではないのか?
などと想像をたくましくするのであった(笑)

※タイトル画像は2010年7月撮影