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Glideを使って1日で大学サークル比較アプリを作ってみた

どうも、ほたか(@hotaka_tajima)です。

今回はGlideというNoCodeツールを使って、大学サークルの比較アプリを作ってみましたので、noteにまとめたいと思います。対象読者としては下記の3層で、これに当てはまれば5分くらいで読む価値はあるかなと思います。

・NoCodeに興味がある方
・Glideを使ってみたいけどまだ実際に使ってない方
・通学ができなくてサークルが選べない新入生の大学生

では、早速まいりましょう。

なぜこのアプリを作ったのか

まず、なぜこのアプリを作ろうと思ったのかについてお話させてもらえたらと思います。結論、2つあります。1つ目は、新入生のためです。大学がオンライン授業になって、オフラインでの交流ができない今、「友達を作るのが難しい」「コミュニティに所属したいけどどのコミュニティが自分にあっているかわからない」などの悩みが後を絶たないと思います。

大学に行く意味はもちろん、勉強するためです。しかし、大学の帰りに友達とご飯を食べ行く、授業を一緒に受けてお昼は学食に行って雑談しながらランチをするなどの行為は、おそらく今後の人生を豊にすると思いますし、この記事を読んでくれている大人の方もそういった思い出はあるのではないでしょうか。

新入生にとっての「コミュニティに所属する意義」はかなり大きいと思うのです。一度友達ができてしまえば、そこでコミュニティを形成すれば良いですが、まずは既存のコミュニティに所属するのが効率的です。大学のコミュニティと言えばまず思いつくのがサークルです。同じ考え方、趣味、雰囲気の人が集まるという性質があるので、仲良くなりやすい人がたくさん存在するといっていいでしょう。

中には、「今の時代サークル文化はいらない、大学は勉強するところだ」という反論もあるでしょう。しかし僕はそうは思いません。もちろんサークルで遊び呆けてはいけませんが、勉強との適切なバランスを取れば、サークルは現在的意義だけでなく、将来的意義も含むものなのではないか、と考えています。

2つ目は、単純に僕自身がNoCodeに興味があったからです。興味はあったものの、仕事や他の勉強でなかなか手を付けられていなかったところに、このツイートが目に入りました。

スピード感をもってこの課題を解決できるのは、

・現在大学生
・NoCodeに興味がある

という条件を掛け持った人がぴったりかなと思いました。また、企業だと収益化を考えなくてはいけなかったりと、なかなか参入が難しいラインかなとも思ったのも理由です。NoCodeのことをあまり知らない方は以前まとめたこちらの記事をご覧ください。

ちなみに僕は大学のサークルに全く詳しくないので、アプリ内の紹介文は友達に全てお願いしました。下記は例ですw

唯一の競技系フットサルサークル。合言葉は、「GO!Brooklyn!GO」、完璧にルーキーズの「ゴー!ニコガク!ゴー」のオマージュである。ただ、インスピレーションを受けたのは主にそこで、夢にときめく模様も明日にきらめく模様もないちゃんとした多摩にいる大学生である。インスタの文章が個性的で筆者も見習いと常に思う。また、酒になるとお粗相も激しく、そこも見習いと激しく思う。

非公認のアプリなので、結構好き勝手書いてますが、ユーザーがみて楽しいければいいかなと思い、こんな感じのテイストにしてますw もし嫌な気持ちがした場合は、アプリ用のTwitter、または僕に直接DMで言ってもらえればすぐに対応します。

Glideとは?Glideを使ってみた所感

Glideは2018年にスタートしたサンフランシスコ・ベイエリア発のスマホアプリ(PWAアプリ)作成サービスです。

Glideの最も特徴的なのは、Googleスプレッドシートをデータベースとして使用できること。そしてPWAアプリなので、簡単にいうと、ウェブとアプリのいいところを兼ね備えています。例えば、インストール不要、読み込み速度・表示の高速化、オフラインでの閲覧可などのメリットがあります。PWAについて詳しく知りたい方はこちらの記事とかがわかりやすいでしょう。

さて、Glideを使ってみた所感ですが、一言で言えば、「Glideは超素早く、ある程度のクオリティのアプリを作るのに最適なツールである」と思いました。普段、ゴリゴリコードを書いているエンジニアの方から見ればアプリの完成度はまだまだかもしれません。

ただ、後述しますが、アプリを作る意義は「ユーザーの課題を解決する」これにつきます。ユーザーの課題を解消できるのであれば、最小限の機能、最短の時間でアプリを開発するのがベストだと僕は考えます。こういった観点から、Glideは素早くユーザーの課題解決をしたい時にとても有効なツールなんじゃないかなと思いました。

特に非エンジニアの方はGlideを使えば、コードを書かずにアプリを作れるようになるため、ぜひこの機に普段のちょっとした悩みを解決するサービスを作ってみるといいのではないでしょうか。僕を含めた非エンジニア・市民開発者の増加によって、将来、今より多くの課題を解決できる世の中になっていたらいいなと個人的には思っています。下記は、Glideを使った所感をもう少し詳しくまとめたものです。

■使ってみた感想
・素早くアプリ開発してユーザーの課題を解決するには最高のツール

■良かったポイント
・操作が直感的にできる(ちょっとの勉強で操作方法をマスターできる)
・思っていた以上に多くの機能がある(勉強すればできることが増える)
・Glide公式YouTubeなど学習素材が結構ある

■注意点
・操作が簡単とはいえ、リレーションなどデータベース知識は少し必要
・英語の学習素材が多い(動画なので比較的わかりやすい)
・実装できないことがある(NoCode全般で言える)

Glideをいじる時のコツ

Glideをいじっていく中でいくつか、コツがあるなと思ったので、初心者向けにGlideをいじる時のコツをご紹介します。

①ユニークなページを作る時はDetail

ユニークなページを作りたい時は、LayoutでDetailを使用しましょう。

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ここに8つ並べてあるので、勘違いやすいのですが、Detailだけ少し毛色が異なります。他の7つはいわゆるテンプレで、決まった型にスプレットシートの情報を流し込みます。しかしDetailだけは、自分でユニークなページを作成できます。Glideで作られた他のアプリとかぶらないようにするためにはDetailを使うのが一番かなと思いました。

②Inline Listはめちゃ使える

Componentsの中にあるInline Listはめちゃくちゃ使えます。

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少しテキストでの説明が難しいのですが、Liline Listを使えば、下記のテンプレが同じページで何度でも使えるようになります。

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僕ははじめ、それぞれのページで上図8つのSTYLEからどれか1つしか使えないと思っていましたが、Liline Listを使えば各ページで何回でも8つのSTYLEが使えるようになることを知って、アプリの機能、デザイン両方の面がよくなりました。

③リレーションを使うと一気に機能の幅が広がる

データベースの概念でリレーションというものがありますが、Glideでも使えます。実際に、Glideをいじってみて、リレーションを使うと一気にアプリ内でできることが増えるなと感じました。

サークル比較アプリでは、ユーザーテーブルと、サークルテーブルをリレーションでつなぐことで、サークル一覧画面で「このサークルに所属しているユーザー」、ユーザー画面で「この人が所属しているサークル」を表示、ならびにページ遷移できるようになりました。Glideの場合、プログラミングを学んだことのない人でも簡単にリレーションが作れてしまうので、ぜひ取り入れてみるといいかと思います。

④余白は空テキストを入れる

Glideで少し気になるのが、要素と要素の余白があけられない点です。これはGlideで余白が予め決められていて、正攻法だと余白を作ることは不可能です。ただ、実は空テキストを入れることで余白を入れられる、という裏技があります。

Componentsの中にあるAction Text、Rich Text、Textを選択し、

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値を空にすれば、余白がでます。

これは結構、役に立ちます。

⑤Glideの公式YouTubeが結構勉強になる

GlideはYouTubeでGlideの使い方に関する動画を配信しています。

この動画、かなり役に立ちます。元々使ったことある人でも「あ、こんな機能もあったんだ」と気づくことが多いと思います。僕もそうだったのですが、初心者のうちは見ても少し意味がわからないので、Glideを少しいじってみて全体感がわかった後にYouTubeを見るのがおすすめです。だら〜と見ていても「こんなこともできるのか」と思わぬ気づきがあるので、隙間時間でみてみるのもいいでしょう。

僕が考えるNoCode開発の捉え方

ここまではGlideについてお話してきましたが、最後に今回初めてNoCodeでアプリを解決してみて、NoCode全般に対しての僕の考えをまとめたいと思います。※以前にNoCodeツールのSTUDIOでLPを作ったことはありますが、アプリは今回が初めてでした。

NoCode開発と聞くと、「NoCodeは細かいところがいじれないから実戦では使えない、やっぱりコードを書かないとダメだ」などの声をよくTwitterで見かけます。ただ、ここでいいたいのはNoCodeは具体的な1つのツールでしかないということです。アプリ開発という抽象度に戻せば、目的は「ユーザーの課題解決」に集約されます。なので、NoCodeについて考える時も、この大前提をもとに思考するのがいいのではないかなと思っています。

一番大事なのは、「ユーザーの課題をどう解決するか」です。その先にNoCodeがあるのが正しくて、「NoCodeで開発するのか、コードを書くのか」から始まってしまい、ユーザーの課題を蔑ろにするのはどうなのかなと思います。

また、「数あるNoCodeツールの中で結局使えるのはどれですか?」というのもTwitterでよく見かけます。これも同じで、「ユーザーの課題を最速×最大限解決できるのはどのツールか」という観点を持っておけば自ずと答えが出るのではないでしょうか。それぞれのNoCodeツールには特徴があります。ユーザーの課題を起点にNoCodeツールを選定するのが良いと考えます。

マーケター×NoCode

あと余談ですが、これらを考えると、僕はマーケター×NoCodeはかなり相性がいいのではないか、と思っています。従来は、マーケター→エンジニアの流れの中でコミュニケーションミスや連携ミスによって、エンジニアがせっかく作ったプロダクトがユーザーから全く必要とされないということも多々あったでしょう。しかし、マーケターが顧客理解からプロダクトを作るまで一気通貫して行うようになればその課題は解決されます。

マーケターはユーザー理解を生業としているため、ユーザーの課題に対して解像度が高いのはエンジニア < マーケターの場合がほとんどでしょう。(逆転してしまったらマーケターの意味がない)さらに、マーケターが簡単なプロダクト制作までを請け負えば、エンジニアはもっと高度な技術を必要とする開発に集中することが可能です。これらのことを考えると、マーケターがプロダクトを実際に作るようになる日は意外に近いんじゃないかと思っています。

まとめ

Glideは最速で、ある程度のクオリティのアプリが作れるNoCodeツールだと思います。実際に使ってみましたが、本当に操作性がよく、1日でサークルの比較アプリを作れてしまいました。NoCodeに興味がある方はまずはGlideから始めるのがいいのではないでしょうか。

また、新入生の方は、ぜひこのアプリを使って、うまくコミュニティを作ってほしいなと思います。もし、このアプリが新入生の方のサークル選び、そしてコミュニティ形成のお役に立てたら嬉しい限りです。

https://twitter.com/hotaka_tajima 

では。

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