NMB48安部若菜さん(わかぽん)に見る?、診療手技上達への道と30の法則
現在6月です。この時期、研修医の先生方、実習中の学生さん、そこここで「手技が上達しない」系の呻きが聞かれるようになって参りました。
これに対するアドバイスは1つしかなくて、「練習あるのみ」ということになります。以前のブログ記事にも書いているのですが、改めてこちらにも記しておきます。
かの本田圭佑さんに限らず、多くの方がいってこられていることですが……
物事の上達にはまず量をこなし、それから質を語る。必ずこの順番なのですね。特に「手(足?)で何かをする系」のことについて上達したければ、とにかくまずは数をやるしかないのです。数をやらずして上達する王道はない。ないのです。コスパのいい方法なんぞないのです。
でも、やってもやっても、うまくいかない…。ということはある。
スランプに陥ったバッターはどうするか。ひたすらバットを振る。
ひたすら、練習あるのみだといいます。
点滴がうまくいかない…
血ガスがうまく取れない…
挿管tubeが食道に入って、周りの冷たい視線が…
CVがAに…
凹みますよね……。
で、その手技、何回やりましたか?2回?3回??
100回やっても上手くいきません!なんてことはありません。
まちろん慣れない場所、知らない人々……の中で、よくしらない疾患や症候を取り扱う、大変なストレスであることでしょう。特に手技モノは、うまくいかないことが続くと、周りの目も気になるし、「本当に自分に医者ができるのか」不安になってくるかと思いますが、初期研修中に身につけるべき手技のほとんどは、「練習すれば、必ずできるもの」です。
私が研修医の頃から指導医の先生に言われていた「30の法則」。
一般的な(内科でもやるような)手技・処置(気管内挿管、中心静脈カテーテル留置、胸腔ドレーン留置など)は、30回経験しなさいと。器用、不器用にかかわらず、30回やれば、必ずモノになる、というのです。
だいたい、最初の数回はビギナーズ・ラックで(無心でやるので)うまくいくこともあるのですが、何回かやると(色々考え出して)うまくいかなくなることがある。そこで色々やってみて、スランプを脱出するのが10~20回目ぐらいだそうです。
その後、さらにいろいろなパターン、困難症例などを経験し、30回もやると、どんな場面でも自信を持ってできる、ということです。
そういわれて、私も若い頃に、処置をやるたびに「正」の字を書いてカウントしていたことを思い出します。数えてみると30回というのは、まあまあ多いのです。ですから、どん欲に手技機会を求めて参りましょう!
そこでNMB48の安部若菜さん(わかぽん)がなんの関係があるんだ、というところですが、彼女は入団?当初ダンス未経験で、かなり不器用で鈍くさくて、かなり下手な方、でした。ダンスの先生にも怒られまくっていたようです。なんだったら私服も芋っぽくて、人気も下位で……それが今ではどうでしょう。シングル選抜、序列も高位、それに新公演「天使のユートピア」ではダンス選抜ユニットに抜擢されるという大まくり、大逆転を演じています。
それもダンスに関してはやはり回数をこなした、地道に練習した、それの繰り返しで、いつの間にかダンスは苦手といいながらしっかり踊れるようになっているということで、やはり量は裏切らない、ということを言いたかっただけなのですが、わかぽんの選抜定着、ダンスユニット入りには感慨深いものがありますね……。