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「やってみせ」の前に

やってみせ
言って聞かせて
させてみて
誉めてやらねば
人は動かじ

このことば、一度は聞いた事のある人も多いのではないでしょうか。
これは山本五十六という人の格言でよく人材育成の類で引用されることばです。現代語訳すると

手本を見せてあげて
やり方を丁寧に説明して
相手がそれに取り組んだら誉めてあげないと
人は動いてくれない

といったところでしょうか。


私は1年くらいずっとこの格言について気になっていることがあり、それについて書きます。それは

「やってみせの質」についてです。

「やってみせ」とはその名の通り上司が部下に対して「やってみせる」ということです。このやってみせている時の上司のマインドが実は一番大事なんじゃないかと思っているのです。

やってみせる側の上司がもし

「決まったことだから」という気持ちで心の半分以上を埋めていたら

「上からおりてきた決まったことの理由にいまいち納得してない」気持ちで心の半分以上を埋めていたら

「やってみせ」はなかなか伝わらないし、なによりやってみせたくなくなると思うのです。

ではどうするか。ここで大事になってくるのは上司自身の「やってみせ」を「やってみたい」に変換できるかどうかだと思います。この変換方法は残念ながらどこにも書いてありません。自分の中で考えるしかないです。

考えて考えて、「やってみたい」気持ちになってからやる「やってみせ」は仮に失敗しても楽しいものになるはずです。そうすると、見ている部下も「やってみたいな」となり「言って聞かせて」「させてみせ」がスムーズにいくのではないでしょうか。そして職場の雰囲気も明るくなる。

また、部下側から見た時に感じることですが、上司の「やってみせ」を待ってはいけないと思います。自分のやる気がでないのを上司の「やってみせ」のせいにしてはいけません。理想は上司の「やってみせ」を待つ前に、自分で「やってみたい」を見つけることです。仮に上司の「やってみせ」がどうみても「やってみたい」に見えなかったとしても自分なりの「やってみたい」は自分の中でしか見つけられないのです。

大人にならない子どもはいませんが人を管理する立場にならないまま社会人を終える人はたくさんいます。でもそんなの関係なく自分なりの「やってみたい」を探せた方が人生はもっと楽しいものになるんじゃないかと思うのです。

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