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大学教員に建築家を採用することについての功罪

フェイスブック・山口 隆氏より

大学教員に建築家を採用することについての功罪。

近年、建築学科に建築家が採用される傾向にある。設計指導が研究者ではできないからだ。

しかし、かなり問題が出てきている。日本の建築家は理論的根拠が希薄で、奇抜なデザインを得意とする形屋さんばかりで技術的知識も欠如している。ほとんどの大学の設計教育はデザイン重視で、気を衒ったデザインをしたものが優秀とされる。そのため、パクリが横行する。教師もパクリネタを学生達に教える愚か者ばかり。

昔の大学にはプロフェッサー・アーキテクトという人達がいた。彼らは、デザインの根拠である建築理論を真摯に探究しながら、素晴らしい設計もできる人達であった。

しかし今日では理論ではなく、ポエムのような設計論で誤魔化している人達が多い。彼らの博士論文は学術的なものではなく、私小説的な設計論という事でしか成り立たない独りよがりのポエムである事が痛々しい。

そして、そういう人達はエリート意識が強く、自分のデザインを押し通し、現場の職人を混乱させる。基本的に現場を馬鹿にする傾向があるのである。「僕は賞をとっているし優秀なんですよ。現場は僕の言う通りにしなさい」と指示するだけ。

欧米の職人のレベルは確かに低い。したがって、マネージメントする建築家という職能が必要である。しかしながら日本の職人レベルは、建築家以上である。ところが建築家の考えを押し通す。ここが間違っている。

大阪万博で、建築家が「釘を一本も使わない工法で設計しています。木は使い回しできます」と言ったとしても、現場の技術者は、「お前はアホか。耐震基準を守るためにどうすんの?こんな巨大なもの、免震や耐震はどうすんの?壊れたらこっちの責任で建築家は逃げるだろう。木材集成材の経年劣化を知っているの?」とバカにされているだけ。裸の王様である。いい加減、大学教育の歪みを是正するべきである。

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