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#18 育児小ネタ(寝かし付け)

お詫び

まずは寝かし付けの裏技、極意、必勝法など期待して来た方へ、心よりお詫び申し上げます。

そんなものは、ない。

仕事も勉強もスポーツも育児も、結局は基礎、応用、実践の繰り返し。正攻法で戦うしかない。もしスライダーを投げたいのであれば、握りをしっかり確認し、何度も投げ込み、感覚を掴んで初めて試合で投げられる。もちろん、前段に走り込みや筋トレは当然やっていて、体ができていることが大前提。

みなさん、握りは正しいですか、投げ込みは足りていますか。それ以前に走り込みはしていますか、筋トレはしていますか。どれが欠けても、スライダーは決まりませんよ。

走り込みや筋トレにあたるもの

#06 育休02週目#09 育休05週目でも少し触れたが、幼児と言えども相手は人間。信頼関係が大事。どれだけ長い時間一緒に過ごしたかが、関係構築に必要不可欠な要素となる。具体的に私がやったものとしては、

  1. 毎日朝ごはんを作って一緒に食べる

  2. 毎日お風呂に一緒に入る

  3. 休日に2人でお出かけをする

これは育休に入る前から、頑張った。父単独寝かし付け初成功までに4カ月かかった。いつもより早く起きる、毎日定時で帰宅できるよう仕事を頑張る、とにかく休日は2人で遊ぶ。一見すると寝かし付けそのものには関係ないような「スライダー投げるのにそれ必要っすか?」といった地味な走り込み、筋トレにあたるもの。これが大事

握りの確認や投げ込みにあたるもの

スライダーの握りは、それをビシッと決められる人に聞くのが一番である。隣にいるでしょうよ、凄まじい球を放る大投手が。そう、妻である。子のおっかさんに聞くのが一番。

ただここで気を付けたいのが、天才投手にありがちな「ん?別にコツなんてないわよ。腕枕して、トントンしてれば、勝手に寝るわよ?」という感覚でやっているタイプ。なんの参考にもならないので、そういった場合は本を買おう。今すぐ買おう。なお、我が家の場合は、理論派かつ技巧派投手だったので、ミルクを飲ませる、歯磨きをする、絵本を読む、お話をする、腕枕をする、胸をトントン叩く、といったように鉄板ルーティーンをしっかりと教えてくれた。大変助かった。

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とはいえ、十人十色な訳で、「これで我が子の寝かし付けは完璧だぜ!」と思ったら大間違い。合う合わないがある。たくさんテクニックが載っているので、試してみて合うものを探そう。ちなみに我が家の場合は「部屋を20-22°にキンキンに冷やす」「遮光カーテンで真っ暗にする」がハマった。

で、やってみる。寝かし付けを、実際に。まぁ寝ない。最初は全然寝ない。むしろ泣く。ものすごく泣く。そして心が折れる。だがしかし、何度も何度もやるしかないのだ。どんどん投げ込もう。肩が壊れそうになるまで投げ込もう。壊れそうになったら、降板しよう。それまでは、投げよう。バカスカ打たれても、やめてはいけない。少なくとも、1時間は粘ろう。何日も何日も、とにかく続ける。すると不思議なことに、しばらくすると、寝るのだ寝ないのだ。

いやほんと、寝ない。

びっくりしちゃう。そんなダメ?でも考えてみてほしい。母は絶対王者。まずお腹の中で10カ月、そして新生児期には数時間おきにベタ付きで授乳をしている人に、勝てっこない。そらダメよ。開幕試合なのにいきなり15ゲーム差くらい離されてて、その年のFA選手全部獲ったソフトバンクみたいなもんよ?優勝は諦めよう。個人タイトルやCSを目指そう。

それでも、だがしかし、である。負けるとわかっていても、戦わなければならない時がある。とにかく寝るまで寝かし付けをやってみるしかない。

実録!これがスライダーだ!!

いや、寝かし付けだけども。先日私の寝かし付けの様子を録音した。大体30分くらいで寝た。お聞きになって頂ければわかるが、今はもう技らしい技は、ない。お鼻吸って、なんとなく遊んで、腕枕して、適当な歌を歌って、胸をトントンして、おしまいである。調子が良い時は、腕枕だけで寝る。ようは、めちゃくちゃ馴染みのいつもの人化しているので、もう私がそこにいるだけでいいのだ。このレベルに達するまでには、実に10カ月を要している。しんど。

終わりに

とにかく一緒にいろ!

仕事等で忙しいとは思うが、こればかりはどうしようもない。とにかく時間を見つけて、接するしかない。毎日でなくとも、週末だけ、夜は無理でも、早起きして朝だけ、といったようなものでも、真心は子どもに伝わるはず。是非時間を作ってもらいたい。

なお、これら努力により、寝かし付けが成功したときの達成感は凄まじく、びっくりするほど号泣した。大学に合格したときの30倍は嬉しかった。圧倒的な充実感、親として認められた!と感じた瞬間の高揚感。現代の複雑にこんがらがった社会において、数少ない「努力は必ず報われる」経験かと思う。ほら、社会に出たら、そんなのないですやんか。運とかコネとか、ウソでしょ?の連続ですやんか。平気で努力なんか意味ないケースだらけですやんか。訳わからん力学ばっかりですやんか。その点、乳幼児はやらせ無しの完全リアルガチバウトなので、ごまかしは効かないぜ。ただ、やれば絶対に応えてくれる。

ちなみに、私は三浪の末、やっと志望校に合格した。その、30倍だぞ。

是非とも、寝かし付けにチャレンジして頂きたい。「お母さんじゃなきゃ寝ない」なんてことは、ない。成功したらめちゃ嬉しい。

余談

スライダーが投げられるようになったからといって、試合に勝てるかどうかは、また別の話ですからね?別の球種もないと、ダメっすよ。キレッキレのスライダーも、打たれる時は打たれるし。結局のところ、それでも試合は続くのだ。

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