デザインはお洒落なもの?
デザインと言うと、「オシャレな」デザインとか「センスが良い」デザインとか。格好良いもの、美しいものがデザインと呼ばれやすいですが、オシャレじゃなくても、センスが良くなくてもデザインはデザインです。
例えば、信号。信号はお洒落でしょうか?赤・黄・青ではっきりとした色使いです。お洒落な色使いというと、グレージュといった微妙な色使いの方がお洒落な感じがしませんか?(もっとも、人によって何がお洒落かも違いますが)ただ、信号のような原色系の色使いはあまりお洒落とは言えないでしょう。
例えば、牛丼の吉野家さんのロゴ。オレンジ色と黒のはっきりした色使いで筆文字のようなフォント。お洒落ではないかもしれませんが、牛丼に対する強い思い、力強さを感じさせてくれます。
そんな信号も吉野家さんのロゴも、お洒落ではないけれど、良い「デザイン」ではないでしょうか。信号を間違える人はほとんど居ないですよね?ほぼ、誰でも赤は停まれ、青は進め、それが共有できるから「信号」として成立します。それが良いデザインだから変更しようという声も上がらず、変更する必要もありません。
吉野屋のロゴもそうです。創業してから長い年月が経ちますが、オレンジ色と黒い文字のデザインはマイナーチャンジはあったかもしれませんが、良いデザインだから変更をしていません。暖色系のオレンジが食事の美味しい感じを演出してくれて、黒い筆文字が和の感じと力強さを表現しています。
つまり、良いデザインはお洒落とは限りません。お洒落でなくても、しっかりと目的を果たし、飽きが来なくて、長く愛用される「デザイン」があります。それこそが良いデザインと言えるのでは、と思います。
反対に、お洒落なものは賞味期限が短い場合もあります。ある時、お洒落だと思ったものも時間が経ってみてみると、目が慣れてきて、新鮮に見えなくなり、お洒落だと感じないこともあります。逆に、お洒落と思ったもの程、ダサいと思う可能性も秘めています。
これで、「デザイン」=「お洒落」ではなくなったでしょうか?
デザインはお洒落やセンスだけではない役割も果たしてくれています。
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