単行本 紙?電子?漫画家にはどっちが嬉しいの?

こんにちは。矢野トシノリです。

ちょっとTwitterでお話が出たのでこっちにまとめてみます。


単行本 紙か電子か
どちらがいいか!

結論から言うと

「どっちも嬉しい!」です


まあそれだけだとどうしようもないので
各種媒体のメリットデメリットをまとめました。

紙→

【メリット】
上限数があるので売れると重版という全ての人が喜ぶ事態が発生。
物体として手に入るので確実。
刷り部数が印税として支払われるので大金がすぐ手に入る。
最も短期的に連載が継続に繋がりやすい。

【デメリット】
どうしても場所を取る。
重版されない限りは印税は入らない。
在庫が残ると返本されるので売れない作家という烙印が付く。
(出版データは保存されるので次回単行本にも影響する)


Kindle(など電子版)

【メリット】
直接の購入なので買われた分だけ収益が作者に入る。
場所を取らないのでお手軽。いろいろな端末で見れる。
今時は電子版も部数に入れるので継続には繋がるが集計が遅いので紙よりは劣る。
電子のは買われたのが直で集計されるので
毎月(3ヶ月、半年などの頻度もあり)
電子配信印税入るのはとても助かる。
(※ただし集計に数ヶ月を要するので電子配信印税は4ヶ月後くらいになる)

【デメリット】
プラットフォームに依存するので急に見れなくなることがある。
上記にもあるが印税が入るのが遅い。(電子の集計に時間がかかるため)
媒体次第では最低支払額の設定があるので
少額だと入らないこともある。


こんなところでしょうか。

思うに多くの漫画家は出版社で連載→単行本で
生計を立ててますが
単行本は初動がほとんどの結果になるので
販売1週間から1ヶ月以内でほぼ動向が確定します。

で ここで売れない!となると打ち切りになるわけです。

電子はどうなんだ!貢献できないのか!
というご意見があると思いますが
電子はプラットフォームが多岐にわたるので
販売数を集計、印税支払いは大体3ヶ月から4ヶ月後が多いイメージです。

少なくとも紙の単行本ほど早く印税は支払われません。

で こうなると
紙の単行本が1週間から1ヶ月以内で結果が出るのに
電子は結果が出るのに数ヶ月を要する

スピード感は紙のほうが圧倒的です。

これが多くの作家さんが「紙で買って!」という理由です。


電子のほうが売れる単行本もあるので
結果が出るまで待ってあげてほしいところですが
今の出版社にそこまで待つ体力はないところがほとんどです。

なので売れるものと売れないものは素早く判断しないと
潰れちゃうわけですね…世知辛い。


しかしながら電子配信印税は
多くの作家に長いこと印税をもたらすので
(自分はいまだに成人向け単行本の印税が結構入ります。年間で100万くらい)

電子派の読者の方も胸を張ってください

まじでありがたいので。


このあたりは電子の集計方法の改革などが必要なんですが
すぐは難しいでしょう…


なので

続いてほしい作品は「紙」で!

作者を支援したい場合は「電子」で!

一番いいのは「両方買う」です!!!

しょうもない結果ですが
今の所はこれが最善策です。


推しは推せるうちに推せ!!!!


(終わってからじゃどうしようもないですからね)


というわけで
著者も単行本発売前なので
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