過ぎ去りし者からの手紙
居心地が悪い
納得して引き受けたことだったし完璧にこなした自信もあるし。
もっと充実感を得られると思ってたんだけど?
あ~なんだか複雑。
・・・・
・・・・
・・・・
あれだ。
あの子。私の仕事を引継いだあの子っ!!!!
私のイライラのもと、あれだわっ。
私は完璧に責任は果たしたのよ。
分かりやすいようにすべてをまとめ、次に活かしやすいように準備もしたわ。あの子の性格はよくわかってるからとにかくやりやすいように、使いやすいようにしたの。
したのにっ!!!!!
ちょっとあのやり方はなによ~!!
それじゃないわよ。あちらの書類にまとめてあるでしょ!なんでそれ使うのよ?ちょっと、ちょっと!!そんなの持っていったらビックリされるわ。
どこ行くの?人待たせたままよ?なに?ブッキングしてるんじゃない!
一緒に話せばいいって?別要件の会議よ?みんな一緒にってなんなのよ。
ありえないわ。
今度は何?いなくなったわ。お茶休憩ってまだ何もしてないわよ!
それにそのお茶!あたしのじゃない!
台無し、すべて台無し。
私はみんなが作り上げて良くしてきたものを残したかっただけなのに。みんなのたくさんの想いが作り上げて引き継いできたものを大事にしたかったの。そのためにこの1年頑張ってきたのに。いつもあの子が引っ掻き回す。
嫌いよ。
大っ嫌い!
私が大事にしてきたものなのに・・・
ちょうど良かったわ、皆さんで一緒にお話した方がいいわ。どうしても変えたくないものがあるのだけれど。わたくし、これすごく好きなのだけれど・・・このままじゃうまくいかないの。どうしたらよろしいかしら?あの方が大事にしてきたものですし、わたくしも大好きなの。あの方、いつもあ~しろこ~しろとお小言ばかり、、、、うふふ内緒にしてくださいね。
皆さんで少し目を通してみて下さる?
あら嫌だ、わたくしお茶も出さずにごめんなさいね。
このお茶ものすごく美味しいの。あの方のセンスは間違いないのよ。いつもいらっしゃる方のお好みに合わせて用意できるのよ、とてもすばらしいの。私も以前チョコレートを頂いたのだけれど、それはそれはとても美味で・・・あら嫌だ関係ないお話だったわ、ごめんなさいね。あ、よろしければ皆様も召し上がって!すぐお待ちするわね。
なにあれ!会議じゃなくてただのお茶会じゃないの!?
あ~何なの。
・・・・・・
あの子と会う時はいつもストレスで、時間通りには来ないし、お願いしたものは持ってこないくせに、お気に入りの花とかはなぜか忘れずに毎回私にくれる。頼んだもの持って来いっていうの!!
あ~もう・・・
あの子の才能は私が一番わかってる。
私が用意したものを全部使ってくれるわけじゃないけれど、それでもあの子の才能を活かす材料になってくれればと思う。
ちょっと!!それあなたにあげたチョコレートよ!なんでみんなに大盤振る舞いしちゃうのよっ。もう~高いのに・・・
やることなすことめちゃくちゃだけれど、次の1年で素晴らしい形になることはわかってる。あの子が私を活かし私があの子を活かしている。
そろそろ時間ね。扉を閉めればあの子は見えなくなる。姿が見えなければイライラもないわ。
そろそろ時間。また逢う日まで。
あの子に会う前にもっと厄介な奴に会わないといけないのか・・・・
寂しさと憂鬱が入り混じるわ。
・・・またね。
この先、多くの変化を経験していくこととなる
過去を否定することは間違いや過ちをただすことではない
未来は過去の上にしか成り立たない
否定することは新しいものを築くための方法のひとつ
間違いを糾弾することではない
これからの世界、もっと多くのもの受け入れ、許容していかなくてはならない
認め合い、共存していく道を探っていく
それは妥協ではなく
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