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じぶんをまもるじぶん(詩のようなもの)

鳥さんに聞いてみる


頭が混乱したので
女の子が
鳥さんに聞いてみた

鳥のように
高く見てみる

「ある志を持った人間がいて
その魂に共鳴し

銀河のように
自然と集団ができていく

真ん中にいるからといって
特別だけど

特別でないことは
だんだんわかってくる

皆と同じ人間で
悩み苦しみながら

全体を見ている
あるいは
自分を見ている

それでも
同じ人間であることで
軽い畏怖さえ感じる

足りないものが集まり
援助や

星相互の関係性も
できてくる

星座がつくられ
美しく彩る

そして
太陽と月が両方大切であるように

いろんなものが
大切であることがわかってくる

太陽と月は
同じ時間に
あまりいることができないけど

月の安らぎの上に
太陽があり

太陽の輝きのあとに
心地よい月がある

相談する人がいて
される人がいる

作る人がいて
買う人がいる

舞台に立つ人がいて
見る人がいる

両方たいせつ

循環しているだけ

バランスがとれていればいい
アンバランスになると
バランスをとるために
何かがおこるだけ

それによって
星が消えてしまうような
大きな歪みでなければ

ちょうどいいときに
ちょうどいいところにおさまる

時間の感覚が
人によって違うから

はやいとかおそいとか
感じるだけ

時間の感覚や
バランスの取り方が
人によって違うから亅

でも女の子は考え込む
自分も人間だから

高い鳥さんの背中から降りて

銀河の中にある
自分の場所に
体に戻る

太陽に感謝して

あたたかさを
ありがとう

ものを明るく照らして
あたためて育てる太陽

暗闇にひっそりと
かくして
別の意味で育てる月

強すぎる太陽
暗すぎる月は
軽く修正されても
両方大切

「みんなバランスで
みんな大切」

そうは言っても、と言って
女の子は涙ぐみ
まっすぐまだ正面を見れない

体に鳥の視点を
落とし込むことが
むつかしくって

鳥さんと
上から見ているときは
すべてが美しく
公平で同じ大切さに
思えるのに

体に入ると
どうしてこんなに
心細いのか

それでも
鳥さんといたときの
美しさが
忘れられなくて

言葉に
残すことしかできない


12年前にバーっと書いたもの
今でないけど、なんか自分を守るもの

「退屈をあげる」
というイラストレーター坂本千明さんの
猫の本の中に
(青土社 2017年)

あたしの中に住む鳥
っていう言葉が出てきて、なんか自分にヒットするものがありました。
しばらくして
書いたものを発見。

詩を書くというのでなく
改行しただけだったけど
未来の自分を護ってくれてありがと

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