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フレーミング効果について考えてみる

こんにちは、星乃です。

最近、行動経済学なるものを知り、色々と調べて勉強しています。

想像以上に奥が深くて、もっと早くに知っていれば良かったと思っているところですが、意外にも身近なところにたくさん潜んでいることが分かってきました。

その中でも特に身近に感じたのが、「フレーミング効果」です。

今回は、フレーミング効果をブログ運営やコンテンツ販売に活かせないか、深掘りしていきたいと思います。


フレーミング効果とは?

フレーミング(枠組みを変える)と、与える印象が変わってしまうというのが由来になっています。

同じ絵画でも「アルミ製の額縁」と「木製の額縁」では、与える印象が違います。
アルミの方が無機質で冷たく感じ、木製の方が温かみを感ると思います。

ものの見方、言い方など、捉え方によって「意思決定」や「購買意欲」に影響を及ぼしてしまう心理効果。
これが「フレーミング効果」です。


フレーミング効果の具体例

フレーミング効果の代表的な例や日常でよくみる具体例などをまとめて紹介していきます。

▶︎ コップの水

「コップの水が半分しかありません。
「コップの水が半分もあります。
コップの水の量は、どちらも同じですが、受け取る印象は全然違いますよね?
これが「フレーミング効果」と呼ばれるものです。

▶︎ 栄養ドリンクのタウリン1,000mg

効果のあるものについては、数字の桁数が大きい方がより効果がありそうに感じます。
「1g」と表示するよりも「1,000mg」とした方が、より多く含まれているように感じますね。

▶︎ レモン○個分のビタミンC

業界のガイドラインとしては、レモン1個分のビタミンCは「約20mg」としているそうです。
「ビタミンC 20mg」と言われてもピンときませんが、
「ビタミンC レモン1個分」と言われればイメージしやすいですね。

▶︎ スポーツの勝敗「10戦無敗」

スポーツの勝敗をニュースで見た時に「引き分けを挟んで、10戦無敗!」って言われるのと、「3勝7分け」って言われるのでは、印象が全然違いますよね?
最近は、「3勝2敗1分け」じゃなくて「3勝1分け2敗」という表現がよく使われているのもこれに関係してそうですね。

▶︎ 顧客満足度90%

この商品は、「顧客10人に1人が満足できませんでした。」って言われると購買意欲が無くなりますね。
また、「顧客満足度90%」と言われた方が、「顧客10人のうち9人が満足しています。」と言われるよりもなんとなく満足できそうな気がします。

▶︎ 1年間で24,000円お得に

「電気代が、1ヶ月で2,000円お得になります。」と言われるのと、
「電気代が、1年間で24,000円もお得になります。」と言われた方が、すごくお得な気がしませんか?
これも数字が大きい方がお得感を表現することができるためです。

▶︎ 定価の半額、スーツ1着の値段でもう1着

「定価の50%オフ」と「定価の半額」、どちらの方がお得に感じますか?
どっちも同じなんですが、「定価の半額」とした方がお得に感じます。
また、「半額」と表現するよりも「スーツ1着のお値段で、もう1着無料」と言われた方がお得に感じますし、売り手側も半額で1着売るよりも、1着分の値段で2着売る方が売上につながります。

▶︎ 1日缶コーヒー1本分で手に入る

例えば缶コーヒー1本が100円だとして、「1日缶コーヒー1本分で、この高級バッグが手に入ります。」って言われるのと、「月々3,000円のご負担で、この高級バッグが手に入ります。」って言われるのでは、どちらがお得に感じるでしょう?
負担を表す場合には、数字は小さい方が負担を軽減された感じがします。
また、数字を出さずに物に置き換えると、さらに負担感が薄まります。

▶︎ 続きは90秒後

テレビ番組などでよく目にする「続きは90秒後」っていうアレ。
「続きは1分30秒後」って言われるよりも短く感じます。
時間の場合は単位が小さい(時間より分、分より秒)の方が短く感じます。
「この映画の上映時間は2時間です。」と「この上映時間は120分です。」とでは、後者の方が短く感じます。

▶︎ この手術は100人中…

これもフレーミング効果の具体例としてよく出てくるものですが、
A「この手術は100人中40人で成功しています。」
B「この手術は100人中60人で失敗しています。」
どっちの医師で手術を受けたいですか?
どちらも成功率は一緒ですが、安心感が全然違いますよね?


フレーミング効果のより効果的な使い方

前述の具体例で挙げた「コップの水」を例に説明します。

例えば、砂漠で喉がカラカラの状態を想像してみてください。
その時に「コップに水が半分」残っています。
あなたはどう感じますか?

A「コップに水が半分も残っている。」
B「コップに水が半分しか残っていない。」

どうでしょうか?
多くの人は、Bを選んだと思います。

十分に喉を潤した後であれば、コップに水が半分も残っていると思ってしまいます。
でも喉が渇いた状態では、半分しか残っていないと感じてしまうでしょう。

人は、自分の置かれた環境によっても感じ方が変わるので、その環境にフィットした表現を提供してあげるのが、最も効果的なフレーミング効果になります。

ちなみに、前述では「コップに水があります」と言いましたが、今回の例では「コップに水が残っている」と表現しています。

これもちょっとしたフレーミング効果で、より少なく感じるように誘導しています。


まとめ

今回紹介した「フレーミング効果」は、行動経済学のひとつで、実は結構身近なものとして存在しています。

見方や言い方を変えると、与える印象が大きく変わることがあり、場合によっては180度変わってしまうこともあります。

一言で言ってしまうと、「ものは言いよう」ということです。

このフレーミング効果を上手に活用することで、売上にも大きく貢献することができるようになります。

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