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治そうより、慣れよう ~双極性障害~星野華の場合 その①/2

人間も半世紀やっていると
ポンコツな歴史
一つや二つ、もしくは
もっとたくさん持つように
自動的にできているのではないか?
と思わざるを得ない、今日この頃。

今日は私が持つ
ポンコツな歴史の一つで
“双極性障害”と名付けられた時間
についての話を少し。



私がこの症状を持つタイプの人間と
カテゴライズされた時は
“躁うつ病”というネーミングが
ポピュラーな時代だった。

双極性障害

簡単に説明すると
心、精神、感情の状態が
躁=過剰に興奮している、UP
うつ=過剰に低下している
あるいは
停止している、DOWN or STOP

症状を持つ当人の
心、精神、感情の状態に
何らかの異常が存在するというのは
当人以外の人
つまり、他人には分かり辛い
もっと言えば
1ミリも理解するのは
不可能なはず
だ。
敢えての断言



断言するからには
是非とも根拠を示させてもらいたい
落とし前を付けたいので
いつものごとく、長めの説明を。



走っていて転んで
ヒザをすりむいてができたとしよう。

からの出血が
やがて止まり、幹部が乾燥して
かさぶたになり、皮膚が再生して
は、治る


とか


オシャレを決め込んで
薄手のエレガントなワンピースで
デートに挑んだのはいいが
その日は1日中底冷えで
帰宅途中の電車内では
既にノドに違和感があって
就寝前に体温を計ったら、38.5℃だった
つまり風邪を引いていたとしよう。

身体はいつも通りの状態になりたくて
しばらく発熱、発汗を続け
呼気を咳として
液体を鼻水として身体から
積極的に排出し
いよいよ仕上げとして
きらめきの食欲を取り戻して
健康体となり
風邪は、治る



しかしながら
“双極性障害”については
先に上げた例のように
単純に、治る。には至らない
全力断定!だって自分だもん
というのが
30年に渡る観察結果報告


再発、が待ち構えているのだ。


30年に渡る観察で得られた
再発要因の中で
ダントツ1位のパターンを紹介したい。



お笑いをこよなく愛している
という要素を生まれ持っている私は
他人に対して、視覚情報として
“陽気”とか“愉快”
といった類のものを無意識に発していた。

妖気ではなかったことが功を奏して
もれなく私は
【明るくて元気な人】の称号を
多くの方々から、多くの場面において
聴覚情報としていただいていた。

少しずつ少しずつ
私を形作る細胞の
一つひとつに染み込んでいき
いつしか、自分で自分は
【明るくて元気な人】なのだ、と
確信する瞬間が訪れた。

それは
後戻りできないヤバい瞬間でもある。
言い換えれば
本来の自分から外れる瞬間でもある。

厄介なのは
大きくは外れていない
一見して明らかには
よく分からないくらいの外れ具合
というところ。



私は【明るくて元気な人】として
自ら積極的に笑いをふりまき出した。
頼まれてもいないのに
瓶詰めのふりかけ
他人のお茶碗の白米にふりまく勢いで。

私を自他共に
【明るくて元気な人】
であることを
揺るぎない状態にするのに
ふりかけキャンペーン
絶大な効果があった。

その効果と
私が生まれ持っている
ホメオスタシス
※生物において
その内部環境
(体温・血液量・血液成分など)を
一定に維持できる能力

のバランスが崩れる時間は
まるで時限爆弾
1秒の狂いもなく爆発する、かのように
当然のごとくやって来た。



明るい状態暗い状態
それを
日中に例えてみる。

太陽光のもとで
困らない作業をしているのであれば
人は
わざわざ部屋の電気を灯すべく
ヨッコラショ、立ち上がる動作は
発動しない

【明るくて元気な人】が
頼んでもいないのに
ふりかけをふりかける行為に対して
他人
わざわざヤメテクレ信号を
発しない

ちなみに、この時の
【明るくて元気な人】の
心、精神、感情の状態は
躁=過剰に興奮している、UP
している。


一方で。


太陽光が届かない時間帯に突入して
作業するのに困るからこそ
人は
わざわざ、何かしらの動作を起こす

【明るくて元気な人】が
ある日突然
ふりかけをふりかける行為をしなくなると
他人
わざわざドウシタノ信号を
発するのだ

ちなみに、この時の
【明るくて元気な人】の
心、精神、感情の状態は
うつ=過剰に低下している
あるいは
停止している、DOWN or STOP

している。



太陽光の影響がもたらす
<明るい/暗い>と
人間の影響がもたらす
<明るい/暗い>

字面では全く同じ現象なのに
後者に対する
人間が生み出す感情の
源となっているモノの一つに
「自分にとっての利」
になるかどうか、が
存在すると思う。

注目すべきは大/小ではない。
自分のホメオスタシスに対して
がもたらす
快/不快状態
脅かされるかどうかがポイント。

がもたらす快/不快状態
敢えて【言葉】にすれば

自分にとって都合が良い、悪い
自分の取り分が多い、少ない
自分のほうがお気楽、苦労する
自分が楽しい、つまらない

このことに気がついてしまった時
かなりの衝撃を受けざるを得ない。

私の場合、一つひとつが
様々な大きさの時限爆弾
爆発威力に比例して
生まれ持った
ホメオスタシスのバランスを崩した。

この奥深いポイントの迷宮に
入ってみたり出てみたりのタイミングが
”双極性障害”
再発のタイミングと
ほぼ一致しているのが
30年に渡る観察結果報告だ。


つづく → その②/2


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