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【復刻ライブレポート】2015/11/12 Rhythmic Toy World vs Mrs. GREEN APPLE

Shibuya CLUB CRAWL 10th Anniversary SPECIAL 2MAN SHOW@渋谷CLUB CRAWL
Rhythmic Toy World vs Mrs. GREEN APPLE

2年ぶりくらいにお邪魔してきました、渋谷CLUB CRAWL。前回はここで井上苑子ちゃんのライブを観たんだった。あの頃はまだ一部の熱心なファンに囲まれている状況でしたが、今や100万回再生の女子高生ですからね。あの日、とてもありがたい縁もできた個人的にも思い出のあるハコ。

今日はここをホームとしているRhythmic Toy WorldとMrs. GREEN APPLEの記念すべき2マンが開催されます。キャパ200でソールドアウト。しかも相当な倍率だった模様。たぎるお客さんでぎっしり埋まったCRAWLでのライブを振り返ってみたいと思います。


Mrs. GREEN APPLE

噂に聞く若手注目バンド。アルバム1枚持っていますが、バンドそのものの情報はあまり持っておらず。開演前の雰囲気、そして暗転直後の歓声から推察すると、今日って青林檎目当てのお客さんばっかり!?とリズミックびいきな自分にとってちょっと不安になるほどでした。そして登場してきたメンバー…なんて瑞々しいんだっ! Vo.の大森くんは19歳だって…そりゃ瑞々しいハズだわ。

キーボードが入ることによって、より曲がPOPに聴こえてくる。メロディも歌声も輝いていて、若さって要素もその一因かもしれないけど、それ以上に彼らが持つキャラクターや志向・意識が曲をキラキラさせているような印象。フロアの盛り上がりに負けないくらい、いやそれ以上にステージ側がすごい。自分たちのホームで、かわいがってくれている先輩たちとの対バンなんて、そりゃメンバーも熱くなるだろうなあ。「CRAWLは僕たちにとってホームで、リズミック先輩にとってもホームで、あ、リズミック先輩のほうがよりホームなんだけど」と、自分たちよりリズミック先輩のほうがここをホームにしているんだと先輩を立てる。かわいい後輩さんだなあ。

1stフルアルバムの発売とそれにともなうツアーも発表。赤坂BLITZでやるのか…!ファンからは大歓声が上がります。「(アルバム発売とツアー開催について)twitterには書かないで。なんか発表があったって感じでとどめておいて。ちょっと考えてることがあるんだ」と言っていたけど、オフィシャルサイト見たら両方とも情報掲載されていたのでここでも書いておきます。先輩Rhythmic Toy Worldも今年1stフルアルバム出したし、CRAWLで育ったバンドが続々と大きくなっていく。スタッフもきっと嬉しいだろうなあ。

近くで観ていた女の子たちが、曲のイントロが始まったり、大森くんが次曲のタイトルを言った瞬間にすんごいテンションで「きゃーー!!」って叫ぶ。でもその叫ぶ声がかき消されるくらいにフロア全体がぶわーっと盛り上がるんだから、いかに今日のお客さんたちがMrs. GREEN APPLEのことを好きかがわかります。これ、Rhythmic Toy World先輩たち大丈夫かな…とライブ開始直後の不安がまたちょっぴり頭をよぎる。でもこの心配は杞憂に終わりました。詳しくは後ほど。

ライブ自体初見でしたが、ステージもフロアもとにかく輝いていた。ほんとにちょっとまぶしいくらい。こうして若いバンド、若い観客がイキのいいライブで盛り上がる景色ってのは何度観ても気持ちいい。この輪の中におっさんな自分は入りづらいけども、それでもいいんです。爽やかだけどそれだけじゃない、魅力あるバンド「Mrs. GREEN APPLE」。しっかりと刻み込みました。

セットリスト
01.我逢人
02.リスキーゲーム
03.アンゼンパイ
04.HeLLo
05.Speaking
06.L.P
07.10bit
08.愛情と矛先
09.VIP
10.ナニヲナニヲ
11.StaRt


Rhythmic Toy World

続いては先輩の登場。Mrs. GREEN APPLEが終わって帰るようなお客さんはいなくて一安心。それどころか人が増えてる。自分の後ろにいたカップルはMrs. GREEN APPLEのファンだったみたい。リズミックが始まるまでの間、俺が着ていたミナホのTシャツ背面に刻まれた400組のアーティスト名の中からMrs. GREEN APPLEあるいはRhythmic Toy Worldの名前を見つけて喜んでいる模様。楽しんでもらえてなによりです笑。

ライブ直前の影アナ、いつもはメンバーであるすーさんこと須藤くんがやるんですが、今日は違う。ん?と思っているとなんと日テレ深夜の音楽番組「バズリズム」の個人的超お気に入りコーナー「緊急指令!今すぐ探リズム!!」出演のヴィンテージ武井さんが喋ってる! うそ、今日バズリズムの取材入ってんの!? もうライブ前から俄然テンション上がってしまってやばいですこれ。この企画、武井さんがライブで何かしらお手伝いをするっていうのがお約束なんですが、今回はライブ前のアナウンスだったわけですね。いやあ、良い選択だ。そして武井さんはこのあとフロアでライブも観るとのこと。楽しんでもらえるといいなあと勝手にわくわくそわそわしつつ、いざライブスタートです。

1曲目の「波紋シンドローム」から凄まじい盛り上がり。後ろのMrs. GREEN APPLEのファンが「え、すごい…!」とびっくりするほどフロアの熱量ハンパない。正直、今まで何度か観てきたRhythmic Toy Worldのライブの中でも1,2位を争うくらいすごい熱気。狭いハコのせいもあるんでしょうけど、熱気と湿気が天井をつたって床にポタポタ雫となって落ちるほど。内田くんの声は相変わらず美しくて伸びがある。三つ編みという見た目のインパクトと喋りの面白さから内田くんひとりに注目が集まってしまうようにも思えるけど、同じくらい面白くて見た目は(髭面だけど)愛らしいベースの須藤くん、美しい肉体を見せつけてタイトなドラムを叩く磯村くん、バンド1のイケメンでそのギターソロに酔いしれちゃう岸くんと、メンバー全員魅力的。この個性豊かな4人がこれ以上ないアンサンブルでぐわーっと会場の空気をうねらせる。ちなみに、須藤くんはちょいちょい口パクで歌を歌ってるんですが、その姿が個人的に大好きで。どうしてかというと、ボーカル以外が(声を出さずに)歌うって、いかにその曲を愛し、そしてライブを楽しんでるかっていうことの表れかなあと思うから。

「ここにいる全員、チョコレートが好きって情報が入ってます!」というフリから、森永ダースのタイアップ曲となり、より広く彼らが認知されるきっかけにもなった新曲「輝きだす」も披露。まだ東京で演奏したのは2回程度らしい貴重な機会。彼らの武器でもある切なさを帯びたまっすぐなメロディが引き立つ楽曲で、TV視聴者層にもしっかりリーチするんじゃないかなと期待しちゃう内容です。CMでの映像も良いけど、MVはどんな感じになるんだろう。それもまた楽しみ。

続く「エンナ」ではコール&レスポンスのパートがあり、演奏中に一度みんなで練習する時間が設けられる。「WOW WOW WOWOWOW」「WOW WOW WOWOWOW」と繰り返される中、飛び出したのがバズリズムから送り込まれたヴィンテージ武井さんのギャグ「ドンゲバビー!」。内田くんが叫び、フロアもバッチリ応える。そしていつの間にかフロアにいた武井さんが「ありがとう!」と嬉しそうに叫んでる。満員のフロアを見渡して満足げな内田くんは「こんだけ人がいると、照明さんも照らし甲斐があるでしょ?」と言い、照明さんがちょっと照れるなんて一幕も。

気配り、というとまたちょっと違うんでしょうが、お客さんだけじゃなくて対バン相手やテレビ取材で来ている芸人さん、そしてライブのスタッフまでもが嬉しくなっちゃうようなことをするんですよ、このバンドは。ここに来ている人全員が笑顔になっちゃう。自分がもし武井さんの立場だったらめちゃくちゃ嬉しいし、そうやって芸人さんを立たせてくれる内田くんの姿勢に、バンドのファンとしても嬉しいしちょっと誇らしい。裏方である照明さんにもスポットを当てて、ライブってのはいろんな人が動いて成り立っているということを改めて認識させてくれる。今日のこの一連の流れは本当に自分的には嬉しい瞬間でした。もうみんなHAPPYっすよ。

MCではMrs. GREEN APPLEについても触れます。自分たちを慕ってくれた可愛い後輩で、どうしたら内田さんみたいな高い声出るんですか?なんて相談されたりもしたと。ふとyoutubeで彼らを見たら俺より高い声出てるし!なんてオチつけて、感動的なエピソードになりかけたところを笑いにもっていく。

―16歳で音楽に出逢うって羨ましい。俺の16歳はそんなんじゃなかった。それでも俺には、高3のときに初めて作った曲がある―

そんなMCからの「メッセージ」はめちゃくちゃ染みました。自分自身の16歳、高校生の頃を思い出して。自分が今の自分になるきっかけとなった音、ライブとの出合いを思い出して。なんだか涙が出てくる。

ちょっとセンチメンタルになった後は怒涛の攻め曲3連発。「ファーストコール」「とおりゃんせ」「いろはにほへと」でフロアはさらにギアチェンジ。モッシュピットの中には武井さんの姿も見える。輪の中心でみんなに指差され…からのモッシュ! 武井さんめっちゃ楽しそう。フロアの端にいたスタッフもそんな武井さんを見て笑顔になってる。いい景色だなあ。

こうして本編が終わり、お客さんからは「遊ぼーや!」のアンコール。最近は一部のお客さんが手拍子するだけのアンコールが一般的だけど、今日みたいなフロアの半数以上が大声出すようなアンコールはなんだか久しぶり。こんな風に求められてアンコールのステージに出ていくって幸せだろうな。最初に出てきた須藤くんがなぜか「サザエさん」のエンディング曲を楽器じゃなくて口で始めて、なんだかんだでフロアも盛り上がる。後から出てきた内田くんが「時間の決まりがあって、アンコールは1曲だけだったんですけど、今須藤が1曲やっちゃったので、あれで最後です。ありがとうございました」と言いフロアから悲鳴。…というやりとりがありつつ、ちゃんとやってくれます、アンコールラスト1曲。

「そこのゲートをくぐって、階段あがって、家に帰って寝て、また明日闘えるように」という内田くんの語りから「フレフレ」を。明日闘えるように、なんて言われてまた泣く俺。闘ってるかな。闘えてないんじゃないかな。しっかりしなくちゃな、と思わせてくれました。

闘うぞと誓った明日=これを書いている今日。とりあえず歯医者と闘ってきました。歯石取り痛かったよ。

メンバー、武井さん、そしてMrs. GREEN APPLEのみんなで写真を撮ってライブ終了。19時半に始まり、終わったのは22時くらいだったかな。バンドにとっては思い入れのあるハコ、そして対バン。ファンはそんな彼らの思い入れがガッツリと反映された濃いライブを楽しむことができたと思います。両バンドとも新譜発売にあわせツアーも開催。発表済みのスケジュールとあわせて、2016年の飛躍が期待から確信に変わるような素晴らしいライブでした。彼らの魅力がたくさんの人に伝わりますように。

最後に。ヴィンテージ武井さん出演の「バズリズム 緊急指令!今すぐ探リズム!!」は12/11(金)深夜放送予定とのことなので興味持った方は是非チェックを!
http://www.ntv.co.jp/buzzrhythm/
※レポ掲載時、2015年の情報です

セットリスト
01.波紋シンドローム
02.インスタントラヴァー
03.s.m.p
04.十六夜クレーター
05.輝きだす
06.エンナ
07.メッセージ
08.ファーストコール
09.とおりゃんせ
10.いろはにほへと
EN.
11.フレフレ

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