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「殿さまのスケッチブック」(文京区) レポ

写生帖としての完成度が高い。
今日(2024年6月23日)で閉幕してしまったこちらの展覧会について、そして
私の大好きな美術館・永青文庫についてお伝えします。

永青文庫の表札

細川家ゆかりのコレクション

この文京区にある「永青文庫」(えいせいぶんこ)は、熊本の武家・細川家ゆかりのコレクションを収蔵・展示している場所です。
閑静な住宅街に佇む趣深い建物で、内装も瀟洒かつレトロな雰囲気がとても素敵なのですが、お庭もかなり心落ち着くスポットなのでおすすめです。
2回にわたるクラウドファンディングでパワーアップ済の永青文庫で、今回展示されたのは、細川家の六代目にあたる重賢の描いた動植物。
びっくりするほどお上手でした。
館内ではすべて写真が撮れないので、言葉で伝えるならば……
「正確無比」かつ「繊細」です。
迷いのない線がさらさらと流れるように花を描き、愛嬌のある動物を描く。
そんな印象がありました。
細川家は初代の幽斎が和歌の才能を持っていたこともあって、かなり学問や美術に造詣の深い名家なのですが、その興味関心は江戸期に生きた重賢にも受け継がれていたようです。
衣服や硯箱などにも動植物の意匠を取り入れたものがあり、細川家の美学を全身で感じられました。

購入した雑誌

おそらく永青文庫の企画展で、過去一番の人気だったのは「日本刀」だろうと考えています。
火付け役になったのはソーシャルゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」です。
私もひっそり審神者をやっており、9月の残暑厳しい折に長い階段をのぼり細川家の名刀をこの目に焼き付けたのは良い思い出です。
「歌仙兼定」「古今伝授の太刀」など、ゲームで擬人化された刀剣男士達の実家にあいさつに行く気持ちで今日も足を運びました。
永青文庫には確かに文化を愛する気風が漂っていて、刀も特に美しいものが収蔵されています。(雑誌でも読めるのでバックナンバーを買ってね)
美しいものたちを認め、愛し、それらを現代まで残してくれた細川家の力、そして刀や歴史を守ろうと思った多くの人の力で、こうして対面することができているので、その奇跡(軌跡)に感謝……と思いながら小銭を募金箱に放り込んできました。
また歌仙兼定たちに会いに行きます。

今後の執筆の糧を頂戴できれば幸いです。お気持ちだけで結構です。