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お母さんは、姉弟差別をします。

私の弟は5歳。私のお母さんは、私よりも弟の方が確実に好きだ。

弟は、大体可愛い。5歳にしては大きくて、お腹とかプニプニで、いつも私の真似をして、くっついてくる。

寝るときは、私が1人で寝て、隣の布団にお母さんと弟がピッタリくっついて寝る。

お母さんは、1日に10回以上は弟に無理やりチュウをする。弟も10回に1回くらいは大人しくチュウを返してあげる。

お母さんは、私にはしない。

我が家にたまに訪れるちかおというお母さんの変な竹あかりの友達も「姉弟格差が激しい。」と言っていた。

「その通りだ!ちかお、もっと言ってやってくれ!」と私は心の中でちかおを応援した。

お母さんは否定するかと思ったが、「そりゃそうだよ!」と自慢気に言い放った。

なんて、やつだ。姉弟差別を認めやがった。

「莉亜さんは、戦友っていうか、親友っていうか、同志感がハンパないから、「可愛〜♡大好き〜♡ちゅ〜♡」なんて恥ずかしいこと出来ないよ。笑
その辺、恭ちゃんは、もうアホで可愛いでしょー?♡恭ちゃんは生まれた時からずっと赤ちゃんって感じだし、そんななのに、「オレ、ママを守ってやる」とか言っちゃうんだよ!もうチュー♡ってしたくなるでしょ?」

私は戦友で、弟は赤ちゃん。

私は一体お母さんと一緒に、何と戦ったっていうんだ。

私だって、赤ちゃんだったはずなのに。

「姉弟といえど、全然違う人間で、違う時代に生まれてんだから、私の愛し方が違うのは当然だ!」

“どうだー!”という風にお母さんが続けた。

それでも、私がまだ不満そうにしていると

「じゃぁ、これから毎日チュウしまくってもいいの?」と言って顔を近づけてきた。

「いや!ごめんなさい!やめてー!」と必死に口をガードした。

お母さんは確かに、弟の方を異常に可愛がる。

でも、私も別の表現で可愛がられてるんだろう。と思う。多分。

なので、私のお母さんは堂々と姉弟差別をします。

山形県に住んでいる小学4年生です。小説や漫画を読むのが好きで、1年生の頃からメモ帳に短い物語を書いてきました。今はお母さんのお古のパソコンを使って長い小説「皐月と美月の夏。」を書いています。サポートしていただいたお金は、ブックオフでたくさん小説を買って読みたいです。