いつまでも終わることのない駄作

見慣れた天井の模様が、動かないはずの模様が、ゆらりゆらりと動き出す。

本当の色はもう少し白かったような気がする。こんなにくすんでいたのか?付着した汚れは天井のものか?自分の心か?

答えを出す間を与えることなく、天井の模様がスクリーンに変わる。「過去の後悔」どうやらこの映画は、エピソード…いくつだろうか?もう数えられない。

映画はエピソード1で完結させるべきだ。完結しない物語はずっと心に残り続ける。シーズンを重ねるほどに駄作となっていく映画と同じように、過去の苦い思い出もひどくなっていくばかりだ。

眠れない夜は、誰もがこのくだらない駄作を見る。世界で最も上映された映画ではなかろうか。うつ病になると内容はさらに深淵に、演出も過激となり、凄みが増す。かといって、駄作であることに変わりはない。

ひどく重苦しい空気の中、外が白み始める。また今日もくだらない映画を見て朝になってしまった。


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