コメダの1000円くらい払いやがれ。

「果歩ちゃんと居ると、自信が無くなる」

最近、同い年の男の子に言われた言葉です。
彼は会えば仕事の愚痴をはじめ、
自分の服装、髪型、趣味、家のこと、暮らしのこと。
ありとあらゆることを悪く言っていました。
私は彼のことを悪く言ったことはないし、
なんならそんなに自分を否定し続ける彼に、
「そんなことないよ」と声をかけていました。

いつもいつもネガティブなことばかり言っては、
私から「そんなことないよ」の搾取をし、
帰宅後にLINEで
「今日はいらないことばかり言ってごめんね。
果歩ちゃんみたいに前向きに頑張るよ！」
と送ってくる人でした。

正直、めんどくさいなあ。と思いましたが、
彼はいつも私の話を遮ることなく、否定することなく、
最後まで話を聞いてくれるので「まあいいか。」
と、思って会っていました。

ずっと他人と比べている彼に

会社員だってすごいんだよ。
公務員だっていなかったらこの国はまわっていない。
私みたいな働き方は珍しく見えるかもだけど、
私にはこれが合ってるから、こうなってるだけ。
私は凄くもないし、偉くもない。
だから比べないで。
自分で自分を落とさないで。

と、何度も伝えました。

今日もいつものごとく、食事をしながらネガティブな話。
「ああ、また始まった」と、思い
求めているであろう「そんなことないよ」を言いつつ
「いつもそうやって言ってるけど、しんどくない?」
と、聞きました。相手から言葉が返ってきそうにないので
「どうせ地球は同じように回って、
時間は勝手に過ぎるんやから
もっと楽しく暮らせるように考えたらいいのに。
正直この時間何?って思ってるよ」
と言いました。言ってしまいました。

すると、少し時間があいてから

「果歩ちゃんと居ると、自信がなくなる」

「行動力、決断力、交友関係、考え方。
全てが違いすぎる。
自分がいかに薄っぺらく生きて来たかを痛感させられる。」

そう言われました。

びっくりしました。
思ってもいませんでした。
私は彼が、彼自身が変わりたい。と思ってると思って、
ちょっとでも私の考え方がヒントになればいいと思って。

良かれと思って伝えていたつもりでした。

でも、それが彼を苦しめていたのです。
追い込んでいたのです。自信を奪っていたのです。

だけど。そうかもしれないけど。

私だってずっと自信があるわけじゃない。
というか、自信なんてずっとないんだよ。
でも、自分で生きていかないと。
自分で立っていないといけないんだよ。
自信があるふりをして、
自信が持てるように頑張ってるんだよ。

私だけじゃない。

みんな、必死に強がって、耐えて、転んで、
また起き上がって、
そうやって暮らしてるんだよ。ばかやろう！

と、思っていると、なんだか頭が痛い。
低気圧がきてるんだな。
そんな偏頭痛の夜でした。

コメダで食べたケーキセットの1000円分。
ほんとは払って欲しかったけど、
こんなやつに払ってもらうのも癪に触るので。
さっと1000円を置いて店を後にした私。
後ろからひょこひょこついてくる男。
私、ちゃんとかっこいいぞ。
ちゃんと自分で立ってる。
よくやった。

ああ、『果歩ちゃん、ほんといつも頑張ってるね』
って言ってくれて、
コメダで1000円払ってくれる人いないかなあ。
そんなことを思いながら。

みんな今日もお疲れ様。
私今日もよく頑張った。

《急募》コメダでケーキセット奢ってくれる人