見出し画像

「老人と海」の読書感想文を書きたかった(前半)

自分が主催している文芸部(なお全員社会人)の企画で読書感想文の練習をしよう!と言い出したのは私であるが、締切りの前日である10月30日の21:00時点で1文字も書けていないので、書けなかったよ、という言い訳を今から書いていこうと思っている。

(10/30 23:55追記:結局締め切りに間いそうになく、前半と後半に分けるという格好の悪い逃げ方をしてしまいました。前半はディスばかりですが、後半は「老人と海」って、すげーという話になる予定ですのでご安心ください)
(11/31 22:40追記:後半かけました!読書感想文はやっぱり書けなかったよ!)

■書けなかったよ

読書感想文の練習に使う1冊は、短い&感想が書きやすそう、という理由でヘミングウェイの「老人と海」に決定した。
うん10年ぶりに読書感想文を書くにあたり、自分なりに努力はしたつもりだ。

・老人と海(新潮社文庫)
・老人と海(光文社古典新訳文庫)
・老人と海(青空文庫)
・老人と海(1958年のアメリカ映画)
・脚本家が教える読書感想文教室(主婦の友社)
・自分の言葉で書ける!読書感想文虎の巻(はなまる出版)
・タイトル忘れたが、図書館の読書感想文の本数冊

を読んだ(観た)。
しかし全く書けなかったのだ!

「読書感想文の書き方」なる本には、どの人物のどんな言葉に共感できたか、そしてそれをどのように将来に生かしたいかに繋げるべし!
的なことが書いてあったが、私は既にその将来にいるのであまり参考にならなかったし(小学生向けの書籍なんだから当然だ)そもそも登場人物の誰にも共感できなかった。

しおりをたくさん貼ったけど駄目でした

■あらすじ(ネタバレ)

キューバの老漁師であるサンチアゴは八十四日間の不漁に見舞われていた。
自らを慕う少年マノーリンに見送られ、ひとり小舟で海へ出た老人は、八十五日目にしてついに巨大カジキとエンカウントする。
三日間の死闘の末、老人の勝利!と思われたが、港へ帰る途中でサメの群れに襲われカジキは食べられてしまい、結局持ち帰ることができたのは頭と骨だけであった。

■書けなかった言い訳

以上が簡単なストーリーであるが、私のサンチアゴへの印象は「やたらひとり言の多い迷惑(サンチアゴはマノーリンに心配かけるなし!)なじじいやな」であった。
実際に漁に出た人間にしか書けないであろう、繊細さと美しさを備えた海の描写は確かに素晴らしいけれど、他は実に男臭い、男のロマンや理想を煮詰めたような作品で正直好みではない。
幼い頃に命を救われ漁のやり方を教えてくれた老人を尊敬し、何かと世話を焼く少年マノーリンは、なんて健気で良い子なんだ!と感心はしたが、きょうびこんな素直で献身的な少年なんていないだろう。

ま、1952年に出版された話だし、その当時はそれがウケたのかな。という感想は、最初に新潮版を読んだときから映画を見終わるまで変わらなかった。

なぜこの作品が世界的な名作だと言われノーベル文学賞を受賞し、出版から七十年たった今でも皆に愛されているのだろう。
自分以外の部員は早々に感想文を仕上げ、しかもめちゃくちゃ熱意のこもった長文を書いているっぽい……。
なぜ私にはこの作品の良さが分からないんだろう。読解能力がないから?感受性が死んでるから?
なぜ読書感想文の課題本にこの本を選んでしまったんだろう。

というのが昨日までの私であったが、今は「老人と海」ってすげーな、となっている。何があってそうなったのか。それは、

後半へ続く


この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?