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青森一人旅レポート-1日目-

先日青森に一泊二日で観光してきた。
現場全体で木曜日の天皇誕生日休みを金曜日にずらし、三連休ができたため、どこか近場に遊びに行くことにした。山形、岩手の平泉、青森、候補地の中で青森が選ばれたのは、冬の津軽海峡を見に行くことが趣深いのではないかと思ったから。


蕪嶋神社

金曜日、出発日の朝、普段よりも少し早起きし、盛岡とは反対方面へ。東北縦貫自動車道を走ることおよそ2時間、最初の目的地、蕪嶋神社に到着。ここは、うみねこで有名な観光スポット。ここの存在は以前同僚に教えてもらった。横浜から遊びに来た友人が、浄土ヶ浜のうみねこに大興奮だったと話したとき「うみねこが好きだったら蕪島は最高の場所だよ」と言われた所だ。
しかし、浄土ヶ浜はかっぱえびせんを船着場で販売し、それをうみねこにあげることを勧めていたのに対し、蕪島ではうみねこに餌を与えることは禁止。例の友人にとっては物足りないスポットかもしれない。
蕪嶋神社は文字通り、島一個が丸ごと神社になったような場所だ。下の鳥居の先には建屋に続く階段があり、その階段には至る所にうみねこの排泄物が落ちていた。動物園と同じ匂いのする階段を目の前に、私はモンクレールのコートを着てきた自分の迂闊さを呪った。うみねこのスポットだということを知っていたにも関わらず、なんという失態。万が一私の20万するコートに鳥の排泄物が着きようものなら、今回の旅行は初っ端から台無しだっただろう。
幸いにも最悪の事態は発生しなかったが、うみねこが頭上を飛んでいるときは気が気ではなかった。排泄物をなるべき踏まないよう歩くことに辟易した私は早々に蕪島を後にした。


鮪ホタテいくら丼

次に訪れたのは八食センター。ここはインスタで旅情報の発信をしているアカウントがおすすめしていた場所。入り口周辺の店舗は、観光客を商売相手にしていないのか、最初は部外者感があり入ることを躊躇った。しかし中央まで行ってみると、スーツケースを持った観光客もちらほらいて、彼らを相手に商売しているような店舗もちゃんとあった。
中央脇には、観光客が自分で選んだ食材をその場で焼いて食すことのできる場所も用意されており、友達や家族と一緒に来て楽しむことのできる場所だと思う。
私は特に珍味が食べたいわけでもなかったし、1人で海鮮を焼くのもつまらないと感じてしまったため、手っ取り早く海鮮丼を食べた。市場で食材を仕入れているのだろう。いくらは硬いと感じてしまうほどの歯応え、プリプリの貝柱を堪能した。


フラワーホース

十和田市現代美術館もインスタグラマーに人気な、映え写真が撮れる観光地だ。館内で遭遇した9割が首から一眼レフを下げていた。もちろん私もそっち側だから、悪くいうつもりはない。ここで唯一心残りがあるのが、ロケーション(5)という作品を見られなかったことだ。見られなかったは語弊のある表現だが、正確にいうと、自分が怖がりなばっかりに、暗闇の中で楽しむ作品の展示場所に辿り着けなかったのだ。
ロケーション(5)は暗闇の中のセット全体が作品で、鑑賞者は暗闇に目が慣れるまで何も見えない。暗闇が怖いからといって、入り口近くでモゾモゾしていても、入り口近くだとまだ明かりが漏れてくるため一向に目が暗順応しない。そのため、最初は周りがよく見えない中手探りで部屋の奥まで行く必要がある。私はあまりにビビリが故に全く奥に辿り着けず、諦め悪く入り口周辺をうろちょろしていた。
他の展示室にはキュレーターがいる部屋もあるのに、なんで一番見守りが必要なこの部屋にはいないの?と美術館職員を逆恨みした。


津軽海峡で見た沈みゆく夕日

1日目の最後は、一番の目的地、津軽海峡の冬景色。金曜日は午前中こそ時々晴れ間がのぞいたものの、午後からは本格的に曇り出した。そのため夕日はほとんど見えないかもと半ば諦めていたが、今回の青森旅に来た最大の理由である津軽海峡を見ないことには岩手に帰れない!ということで、十和田市現代美術館から車を3時間以上走らせ、なんとか夕日の龍飛崎に辿り着いた。
竜飛崎には高低差によって駐車場が3ヶ所あり、どこに停めたら夕日が見えるのか分からない私はその辺をぐるぐる。スタットレスタイヤを無駄に摩耗した。だが最後にようやく一番高いところにある駐車場に停めることができた。右を見ても左を見ても海、冬の津軽海峡は私が想像する荒々しさはなく、ひんやりとした海風が長時間の運転で熱った体を瞬時に冷やした。
夕日が落ち切るまで岬にいようとも考えたのだが、この後また2時間ぐらい運転してホテルに向かうことを考えると、少しでも明るいうちに出発することにした。もちろん潮風で寒すぎて外にいられなかったという理由もある。

次回、「青森一人旅二日目、がったがたの道に苦しむホルン」乞うご期待

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