マガジンのカバー画像

Art, Movie, Music, Book

154
運営しているクリエイター

#木曽海道六十九次

浮世絵の中の馬 ① 「木曽海道六拾九次之内 軽井澤」

大好きな広重の浮世絵の中でも、好きな作品の1枚が「軽井澤」。 現在の軽井沢とは程遠い景色だが、寒々とした山村の中を行く馬上の旅人が、馬方と煙草の火を分け合いながら一服する姿が何とも人情味があってよい。 そんな人物が跨るからだろうか。馬は、「安心した」ポーズである頭部を低く下げて寛いでいる。

歌川広重が、浮世絵の中に描いた「子ども」

構図など、リスペクトしてやまない歌川広重ですが、「浮世絵の中に、子どもは、どのくらい描かれているのか・・?」とふと思い、調べてみることにしました。 しかし、意外や少ないことに気づくのに時間はかかりませんでした。下の「名所江戸百景 駿河台」に描かれている鯉のぼりの中にすら、一見子どもの姿はありません。 むしろ、この時代に、今で言う「子ども」という概念があったのだろうか?と思わずにはいられません。浮世絵の中に登場する数少ない子どもの姿は、この「京都名所之内 淀川」にあるように

持っている作品 ~ 歌川広重「木曽海道六十九次 宮ノ越」

いつ誰が刷ったのか、判りませんが、私の持つ作品の数少ない物の一枚で。非常に気に入っています。 おそらく価値のほぼ無いものなのでしょうが、刷りにはまったく遜色ありません。 作品の良さを伝えるものとして、十分です。 歌川広重の作品でというより、全ての浮世絵の中でも、最高の傑作と思います。 木曽は、その冷涼な気候故、稲などの作物が育たず、生活するには厳しい土地とされていますが、そのような中にあって、かくも温かな家族の様子をイメージした、この作品は本当に素晴らしいものだと思いま