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ちょっといいハナシ

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2020年9月の記事一覧

昔、行ったイングランド旅行。一番覚えているのは、ある田舎のレストランでのウエイトレスさんの笑顔

昔、行ったイングランド旅行。 一番覚えているのは、ある田舎のレストランでのウエイトレスさんの笑顔。もう25年くらい前の旅行である。 旅程とか、今覚えていることはかなり少なく、かつ断片的。 そして、それらは、全て風景とか街の文化のこと。イングランド人の印象は特に無い。 でも、たったひとつ覚えていること。 それが、表題の通り、ある一人の若いウェイトレスさんの何気ない笑顔。 ☆彡 ☆彡 ☆彡 嫁さんと車を借りて、イングランドを巡っているものの、 カーナビなんて無いし、(

「名犬ラッシー」の舞台は、イングランドの炭鉱町

「名犬ラッシー」と言えば、幼少の頃、白黒テレビで観ていたドラマ・シリーズというイメージなのですが、調べてみると1957年から1966年にかけてアメリカで制作されたテレビ・シリーズ(派生作品)の遅れ?放送だったのだ、とわかります。 そしてそれは、戦後急激に日本に入ってきた「アメリカ文化」そのものであり、画面に映し出される広い庭付きの一戸建て住宅とやさしく穏やかな両親のイメージは、風呂もない古いアパート暮らしだった当時の私には、大変まぶしく見えました。 ですから、私の「コリー犬」

「ロード・オブ・ザ・リング」の原作者J・R・R・トールキンの才能のルーツはシングルマザーで早世した母の家庭教育にあった

2015年現在、映画化された「ホビットの冒険」シリーズと「ロード・オブ・ザ・リング(指輪物語)」シリーズの世界的なヒットについては、今更ここで繰り返し述べる必要もないと思いますが、その原作者であるJ・R・R(ジョン・ロナルド・ロウエル)・トールキンについては、さほど知られていないように思います。 特にその生育暦については、現代においても尚、参考になる部分が少なくないと思い、稚拙さはまぬがれないものの記事にて紹介してみたいと思いました。 ↓は30年ほど前に買った、「指輪物語」

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北海道で馬の仕事をされている息子さんの元へ

としまえんのエルドラド

若い頃、豊島区南長崎に住んでいました。(ここは、トキワ荘や、山口百恵さんが生まれ育った場所としても知られていますが) 池袋から西武池袋線に乗ると2駅目の東長崎で降りるのですが、反対方向の一つの終点が「としまえん駅」で、休日に疲れたくない私は、初めて「としまえん」に行き、その緑の多い落ち着いた佇まいに、すっかり魅了されてしまいました。 中でも気に入ったのがメリーゴーランドで、それをモデルにして描いたのが表題の画像の絵です。 私の好きなJ・Dサリンジャーの「ライ麦畑でつかま

NHK高松 にっぽん紀行 「行商すーちゃんの15キロ」~香川 観音寺~

NHK高松制作 にっぽん紀行 「行商すーちゃんの15キロ」。 私の住む長崎とは特別な繋がりはありません。 しかし、車も入れない坂の小径が街の半分近くを占める長崎市にとっては、このドキュメンタリーから教わることが多々あると思い、今回ご紹介したいと思います。 キャプチャー画を多く使用しますが、これは番組内容をわかりやすく説明する為のもので、目的はそれ以外は一切ありませんので、何卒ご了解願います。 香川県観音寺(かんおんじ)市に住む大谷 スミ子さん(愛称すーちゃん)は、201

もしもゴッホが日本に来ていたら? ~ 長崎との接点

ゴッホ福岡展、それはそれは天気の悪く、肌寒い、平日に出掛けてきました・・・・が、やはり半分はヒトの頭しか見えませんでした。 福岡展は、太宰府横にある、九州国立博物館にて開かれました。 (2011年2月) ニューヨークのMOAでも、パリのオルセーでも、ゴッホの絵が掛けてある場所を見つけることは容易です。必ず「人だかり」がしている場所がそうだからです・・・ ↓画像は、自画像ですが、左右を反転させてあります。ゴッホの自画像は、鏡を見ながら描いてあるので、実際のゴッホの顔と左右反

こういう音楽の先生に習いたかった ~ シンガーとしての齋藤眞理(天地真理)さん

まずはイメージを取り払ってその歌声を聴いて欲しいと思います。 「言葉を置きにいく」・・・とでも言うのでしょうか。非常にクリアーな言葉が、すっと心に染み入ってくるような気がします。「この広い野原いっぱい」が作曲:森山良子さん、歌:天地真理さんと知らずとも、この声で「日本の名曲」としてアーカイブして欲しい、と思うのはひいき目と個人的な感傷なのでしょうか? 齋藤眞理さんは昭和26年、埼玉県大宮市(現さいたま市)生まれ。2歳の頃、両親が離婚し、母親に引き取られ、母ひとり子ひとりで

漆黒の坑底から ポツンと見える光

宮本常一さんが執筆に参加しているということで、図書館から借りた「日本残酷物語①」(平凡社)は、民俗学の本で、その内容というのは、略奪・飢饉・疫病・間引き・堕胎など、実に気の滅入るものばかりでしたが、この中の1章、「圧政ヤマの女たち」と「坑内に子どもとともに」では、唯一とも言える、あたたかで美しい文章がありましたので、紹介したいと思います・・・  『・・・時間がわからんもんだから、おおかた20時間は越えとるもんの。  昼出る時は、2時頃出て、つぎの日の夜明け頃帰りよったの。