回帰性の創作試論
・創作とは極限を見せてくれるものか、もしくは何も示さないものだ
・しかし、創作を上奏することによって人に何かしらの光景を招聘させる可能性がある
・確実なことは、創作というのは、現状を肯定しているものは創作足りえない。現在を肯定しようとする試みは創作足りえる。「今」に「無い」モノを作り出すことが創作であると、簡単に言えばそうである。
・他方で、「今」が「今」として完成されている状態に居おいては、創作は存在しない
・だが、「今」が「今」として不完全であると感じる意識があるならば、「今」を肯定しようとする捜索は存在しえる
・星を見て、その軌跡に摩訶不思議を感じることがない人間は、創作しない
・完成は創作において絶対的な対概念であるが、創作が完成を目指している分、創作は悲しいが自己矛盾を抱えてしまっている
・創作は自らが完全な無力であると自覚しなければ、その効力は発揮しえない
・創作それ自体が、ある種の世界を実現させる物として見るべきではない。ある種の世界を招くかもしれない供物に近い概念だ
・供物は供物として、その完成を目指さなければならない。ここにも一つの自己矛盾が存在している
・だが、創作が完全な完成を実現することは、ありえない。ここに、創作を絶対的に肯定できる根拠がある
・だから、創作は極限(完成へと至ろうとする力)を見せてくれるものか、もしくは何も示さない(極限に向かう事を諦めてしまった慰めの類)ものでしかない
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