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10天体の解釈編〜門馬寛明先生の「西洋占星術」を読み解いてみた①〜

毎日投稿289日目。門馬寛明先生の「西洋占星術」を読み解いてみたシリーズ①です。そもそも、門馬寛明先生の「西洋占星術」とは、太陽星座(12星座)占いの本です。したがって、牡羊座から魚座までの12星座の特徴が載っていますので、このシリーズでは12星座の解釈に触れていく予定です。星座間同士の相性も載っていますが、スクエア、オポジションとなる星座同士の相性は悪いと記されています。

そもそも、門馬寛明先生とは、西洋占星術を日本に普及させた一人で、1960年代から1980年代にかけて活動されていました。もしかしたら門馬寛明先生の解釈が、西洋占星術の本流になっていた可能性も充分にあり得るわけなので、一生懸命に読み解いていく価値はあるはずです。

ちなみに1921年生まれですので、現在もご存命であれば100歳になりますが、消息は不明です。

◆本の表紙、裏表紙、奥付

既に絶版している本ですので内容も丸々公開したいのですが、書籍の著作権保護期間は没後70年ですので、2000年に亡くなったとしても2070年までは保護期間となりますので、事実上不可能です。社会通念上許される範囲としては、本の表紙、裏表紙、奥付ぐらいだと思いますので、その部分はアップします。初版は1966年6月ですので、高度経済成長期の価値観に基づいています。

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◆10天体の解釈

12星座の解釈に入る前に、イントロダクションの部分で10天体の解釈に触れています。その解釈部分を引用します。

太陽→太陽系の惑星全体の親として、人生いったいの活力を示します。

→現在でも通用する解釈です。太陽を親に例えるセンスは素晴らしいです。

・月→プライバシーをつかさどり旅行をつかさどります。

→話はズレますが、プライバシーというカタカナは1966年には既に存在したことが分かります。月が旅行を表すのは、現在には無い考え方です。

・火星→情熱と活動の方向を示します。熱と乾燥の両極端を表わす、激烈な本性です。

→現在でも通用する解釈です。

・金星→「天の愛人」と呼ばれ、美と平和と愛を、示します。ときに奔放な色欲があらわれる愛情問題の泉です。

→現在では、金星を「平和」をあまり解釈しないかと思います。そもそも、占星術で”平和”を解釈する天体は無さそうに見えます。金星の解釈を「美と愛」を覚えておけば、応用が効きますね。

・水星→「天のメッセンジャー」と呼ばれ、コミュニケーションをつかさどります。弁舌さわやかですが、水星の位置が悪ければ、大うそつきになるおそれがあります。

→水星の位置が悪くて大嘘付きになるとしたら、水星と海王星のアスペクトが出来ている時ですかね。理想が誇大化して、結果的に嘘つきになってしまうようなイメージです。

・木星→「天のサンタクロース」と呼ばれ、援助の本性があります。ただし、ときどき偽善的になることがあります。

→木星がもたらす幸運というのは、サンタクロースのプレゼントと一緒で棚ぼた的にかもしれませんね。”偽善的”というのは、現在にはほとんどしない解釈です。

・土星→「天の業務部長」と呼ばれ、堅実と労働、抑制と忍耐をつかさどります。ただし、悪魔の星と呼ばれ、長期の病気にかかったり、転落の危険があります。

→現在では、労働の解釈は6ハウスに求めることのほうが多いですね。土星を悪魔の天体というイメージが広まったのは、この本かもしれません。現在では、堅実という意味に重きをおこうとする占星術師が多いはずです。長期の病気や人生の転落は、トランジット土星が影響するでしょう。

・天王星→発明と創案の星で、異常な情勢をつかさどります。周囲を無視した唐突な行動に出ることがあります。

→現在でもほぼ通用する解釈です。

・海王星→ビジョンの星と呼ばれ、不確定な運で、女性の感化や影響で出生したり没落したりします。

→「ビジョンの星」と「不確定な運」は現在でも通用する解釈です。海王星に女性の影響を求める解釈は、現在ではほとんどしないです。

・冥王星→事件の完全な消滅と、完全な創造をつかさどります。現世から乖離したがる傾向があります。

→冥王星は1930年に発見されたので、1966年の出版時点では三十数年あまりしか経っていません。その時点で、冥王星の解釈が「破壊と再生」、「現世を超越したもの」という解釈が完成されていたことに大変な驚きを覚えました。

◆最後に

門馬寛明先生の10天体の解釈はいかがだったでしょうか。今から半世紀以上前の解釈ですので、現在と乖離している部分は確かにありますが、西洋占星術はそれだけ日々進化していることの裏返しでもあります。

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