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人にイラストを描く

人にイラストを描くといっても、友人にでもない。
クライアントがいるわけでもない。
初めて人に提出するのを意識して描いたイラストは、ストックイラストだった。

私は趣味で、3年くらい、デジタルで(初めの半年は紙にコピック)インスタに絵を描き続けていた。もう、ただ楽しくて、、描きたいときに描きたいままに描いてきた。いいねはまぁまぁ付いて、人が見てくれるのが嬉しくて仕方なかった。個展もやった。趣味で絵をやるというのがどういうことだか、どういうことだかわかった。3年で、成果が出るものではないなと思った。10年くらいかかって、成功したか、失敗したかがようやく出るのではないだろうか。何が成功なのだろう、沢山の人に共感してもらえる事なのだろうか。

私は、絵が売れる事は数点しかなかったので、絵の世界の厳しさを知った。
私はマイナーだった。しかし、何が知られることで、何が名を成した事になるのかいまいちはっきりしない業界でもある気がする。

私が絵を振り返る転機になったのは、ストックイラストで、私は収入が欲しかったので、ストックイラストのイベントに行っていた。すると、みんながポートフォリオを持っていて、デザインやグラフィックの経験がある人も多くて私はみんながうまいのでびっくりした。あと、絵を描く人も絵で仕事をしている人もたくさんいるのだなと思った。

私は、飛び抜けた才能のある先生のいる少人数制の美術学校にいたので、たくさんの私と同じだったりそれ以上のうまい絵を描く人がたくさんいるのを知るのが遅かったのだった。そして私は何でもなかったのに気がつかなかった。それを知ってしまうと、コミュニティの中で評価される世渡りも才能もないし、色んな人に揉まれて、飛び抜けることができなかったとしても、人並みに絵を描けるようになりたいと思うようになっていた。

それと同時に、自分の描きたい絵ではなく、使われるイラストを描くと、違う視点が生まれて、作品として完成させる人と人に見せる事に焦点が行くようになった。自分の内面から描く事と、人に見せるために描く事と2つの視点が生まれた。それは良かったと思う。

今はストックイラストの登録点数も僅かだし、これからの課題は山積みだ。
そして、絵で収入を得るのは大変で難しいのだと知った。

そして趣味としてやってる絵も、自分の絵として幅を拡げてうまくなりたいと思う。ようやく人にイラストを描くという事に辿り着いた気がしている。

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