見出し画像

夢を泳ぐ

晴れた日の休日の朝、
洗濯物を干し終わり、少し疲れた私はカーテンから差し込む陽射しと心地よい風を感じながらふたりで選んだソファに体をたおす。

外からは近所の子供達が元気にはしゃぐ声と子鳥のさえずりが聞こえてくる。
いつもより少し、ゆっくりめの空気が流れる土曜日に身をあずける。

もうすぐ起きてくるあなたと食べるための朝食を準備したいけど「あと5分」と誓ってほんの少し目を閉じる。
揺蕩う体と思考、ゆっくり夢の底へといざなわれるがそのままゆだねる。

かるい、かるい、雲の上。
そこで私は揺蕩う。
何も心配はいらない、何も憂い事もない、母の胎内の中のような安心感の中、ひとり、夢の中を泳ぐ。

梅雨も空け、すっきりとした風が髪を撫でる。
体を夢の底へと引っ張っていた重力がだんだんと弱まり、体が私の目覚めを待つ。

寝起き独特の焦点の合わない視界には私の髪を梳くあなたとその笑顔。
その笑顔を見て何気ない日常を幸せに思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?