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いつまで続くか分からないけれど、兄弟の仲が良いのは嬉しい。

昨年10月に次男が生まれたとき、長男は混乱した。

自分と異なる「小さきもの」が、母親に自らの身を100%預けている。

今までは何も言わなくても母親が自分のことを気にしてくれていたのに、その割合が小さくなってしまった。母と次男の間に侵入しようとすると、父親(僕)に止められ外に連れ出されてしまう。

彼の怒りと悲しみは、僕ら夫婦も痛いほど伝わってきた。

かと言って、新しく誕生した次男を無視するわけにはいかない。

「まずは次男を世話しないと」
「いや長男のケアも大事だ」

夫婦も意見が割れた。もちろん僕らは二人の息子を愛しているし、二人を共に目一杯抱き締めてあげたいのだけど、残念ながら身体はひとつしかない。

睡眠不足も相まって、次男が生まれて3ヶ月あまり、疲労はピークに達していた。

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それから半年が経ち、僕らは新しい家族の形に慣れ、皆が共存して生活できるようになった。

次男の授乳中も、長男はおもちゃで遊んでいることができる。生活スペースが限られている中で、否応なく、他の家族の動向が見えてしまう。色々葛藤がある中で折り合いをつけてくれる息子の成長には感謝したい。

長男は、事あるごとに、次男を「かわいい」と言って愛でている。すれ違う人に弟のことを紹介し「かわいいでしょ!」とアピールする様子に感動してしまう。

次男は次男で、いつもお兄ちゃんの存在が気になっている。長男がトミカで遊んでいると、覚えたばかりのずり這いで兄のもとに駆けていく。長男の一挙手一投足が気になり、気付けば兄のことを目で追っている。

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まだ3歳と0歳という彼らの関係性を「兄弟仲」と呼んで良いのかは不明だ。

だけど願わくば、こんな二人の関係が、ずっと続いてほしい。

僕は三人兄弟の長男で、たぶん兄弟仲も良好だけど(悪くはない)、僕ら兄弟の関係性を息子たちに望んでいるかというとそうではない。

かと言って、明確な兄弟像があるわけでもないのだけど、今、二人が兄弟として楽しんでいる姿は尊いなあと思うのだ。

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