見出し画像

「公務員を選べない」から、僕たちは選挙に行かなければならない。

一部有料にしていますが、本noteの趣旨は無料で読めますので、ぜひ最後までお付き合いください。

衝撃的な事件が起き、その衝撃は今もずっと続けられている。

名古屋出入国在留管理局(以下「名古屋入管」という)に収容されていた、スリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさんについてだ。

真実が全く見えない中で埒が明かず、遺族代理人の弁護士たちが名古屋入管に対して働きかけ続けている。以下の記事は、ウィシュマさんの収容中の医療や処遇に関する状況を調べるため、今年の5月に行政文書の開示請求をした結果のことだ。

人権を蹂躙している、こういった態度に関して、善悪の判断もつかないくらい名古屋入管の、そして彼らを管轄している法務省は落ちぶれてしまっているのではないか。

*

僕らは「法務省に舐められている」

更にこの件をもう少し考えてみると、僕らは「法務省に舐められている」のではないかと思った。

怒りを表明しているのは一部の国民だけ。こういった態度を示し続けても、多くの国民は見て見ぬフリをする。自分たちは問題として取り上げられることはないし、社会的に断ぜられることもない。

実際に国民の多くが見て見ぬフリをしているとは思っていない。だが現状、国民の怒りがきちんと法務省に伝わらず、法務省の方針は現状維持(なるべく情報は開示しない)に留まっている。

残念なことに、それが現状だろう。

僕たちは公務員を選ぶことはできない。

池上彰さんは以下のように説明する。

私たちが納めた税金で公務員を雇い、私たちの生活に必要な仕事をしてもらいます。そのためには、私たちが公務員の採用試験もすればいいようなものですが、一般の人たちには、それぞれの仕事があります。そこで、公務員の採用は、専門の公務員に任せることにしました。
しかしそうなると、私たちが直接公務員を選ぶことができません。私たちの税金で雇っている公務員が、ちゃんとした人たちかどうかわかりません。監視の目も行き届かなくなります。そこで私たちが政治家を選び、その政治家が公務員の仕事を監督し、公務員に仕事を命じたりするのです。
(池上彰『池上彰のあした選挙へ行くまえに』P32より引用、太字は私)

逆に言うと、そういった事情があるため、公務員は「政治家によって」仕事を監督され、命じられたりする立場にあるということが分かる。

つまり実際の執行者である公務員の仕事に問題があるとき、

・公務員個人に問題がある
・個人でなく、組織に問題がある

という2パターンに分けられる。名古屋入管で実際に暴力を伴う言動を行なった個人は厳しく断ぜられるべきなのは言うまでもない。しかし、それを管理できなかった組織、そして問題を隠蔽し続ける法務省へのプレッシャーはかける必要がある。

だから選挙が大事

法務省に対して影響力があるのは、内閣だ。

内閣を構成しているのは国会議員であり、現在は自民党と公明党の与党で占められている。

本来であれば、与党が自浄能力を発揮し、この問題について厳しく処理しなければならないだろう。

だが報道にある通り、与党側は「政府側が難色を示している」という説明に終始している。自浄能力は期待できそうにない。(つまりこれも政府や与党に、私たち国民が舐められていると言えるだろう)

みんなのための公共事業を決めてもらうために選んだ政治家が、自分のための公共事業を決めるようになってしまいます。これでは本末転倒です。こういうときは、次の選挙で、その政治家を落とせばいいのです。政治家を選挙で選んでいる人たちが、国の主人公であり、一番力があるからです。
(池上彰『池上彰のあした選挙へ行くまえに』P45〜46より引用、太字は私)

だから選挙が大事なのだ。

遅くとも今秋、衆議院議員選挙が行なわる。

地方選挙は、与党に対して「このままだとマズいですよ」とプレッシャーをかけるチャンスでもある。

もちろん地方選挙と国政選挙を安易に一緒くたにすべきではない。ただコロナ禍の現状で明らかになった通り、地方の政治は、国の意思決定に大きく左右される

あなたの一票が、国政に対しても良い影響力を行使し得るのであれば、それを使わないのはもったいだろう。

8/22(日)に横浜市長選挙がある

今週末の横浜市長選挙は、国政にも影響力を及ぼす大事な選挙だと言われている。

僕自身もかなり注目しているが、横浜市長選はこれまでかなり低い水準で投票率が推移している。どういう結果になるにせよ、民意が反映されたものになるべく、投票率が高くなることが重要だと僕は思っている。

僕だったら誰に投票するか……

僕は東京都民だが「もし横浜市民だったら」という前提のもとで投票先を考えてみる。

ここからは個人的な話も多分にあります。人によっては支持政党の否定と捉えられることもあると思います。あくまで自らの備忘録です、そういった点も踏まえて有料とさせていただきました。(選挙の参考というより「こんな選び方もあるんだな」と思ってもらえると嬉しいです)

ここから先は

1,125字

¥ 100

記事をお読みいただき、ありがとうございます。 サポートいただくのも嬉しいですが、noteを感想付きでシェアいただけるのも感激してしまいます。