見出し画像

2021年3月9日の日記

「忙」という漢字は、心を亡くすと書く。

今日は、何だかそんな感じの1日で、不毛な業務に追われて心が折れそうになってしまった。齢36歳、年齢は関係ないけれど、「こういう人生で良かったんだっけ?」と思ってしまうような。(1年に3,4回くらいある)

*

*

「三原勇希 × 田中宗一郎 POP LIFE: The Podcast」、最新エピソードのゲストが、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文さんで。大学時代の青春を象徴するようなバンド、いわゆるアジカン。最近聴くことは少なくなったけれど、久しぶりに後藤正文さんの声を聴きたくて再生ボタンを押す。

すると、突如レミオロメンの話題に。アジカンと同時期に注目を浴びたバンドとして名前が挙がった。僕はどちらも好きで、2003年とか2004年とか、その辺りにこの二つのバンドに出会えたことは、大学生だった自分の音楽観、人生観に多大な影響を与えたと言っても過言ではない。

*

今日は、2020年から通っている菅付雅信さんの編集スパルタ塾の講義の日。緊急事態宣言ということもあり、リモートで菅付さんの講義を聴く。

この講義に限らず、リモートがデフォルトになってしまった昨今。慣れてしまって違和感が薄れてしまったけれど、対面で、直接話を聴くときの熱量は小さくなっているんだよね。(リモートが悪いわけじゃないんだけど、体感的に)

そんな中で菅付さんが「月曜日にシン・エヴァンゲリオンが公開になった。仕事の都合でどうしても行けなかったんだけど悔しい。初日で、大きなスクリーンで観ることは価値がある。時間を経て、家でゴロゴロしながらNetflixで観たとしても頭に入らない」と言っていた。

その感覚が、編集者として名が知られた立場である菅付さんに「いまだ」あることに驚いた。

僕にも「まだ観れてないなあ」と思う感覚はあるのだけど、その感覚をちゃんとクッキリと自分の中に残しておかないといけないなと。

*

そして、毎日更新のnoteを書かないとと思いながら今に至っている。

今日は、

・シン・エヴァンゲリオンの公開の翌日
・東日本大震災から9年と363日
・3月9日

あ!

ほんと、このタイミングでレミオロメン「3月9日」であることに気付いた。Podcastでレミオロメンの話題が出てきたにも関わらず、学生のときあんなに好きで夢中になった「3月9日」のことを忘れていたのだ。

慌てて歌を聴いてみると、グッとくる想いがあって。

あんなに歌の上手い藤巻亮太さんが、あまりに平坦なメロディを歌唱している。それなのに、なんて心に直接響くような歌なんだろう。

「流れる季節の真ん中で ふと日の長さを感じます」という出だしに、忘れかけていた日常の尊さを再認識する。そしてサビの歌唱が終わった後のAメロで「昼前の空の白い月は」のところで変調する部分。

大学生のときも、今も、変わらずに心が高まっていく感じ。その変わらない感覚を大事にしたいと思ったのです。

*

*

「3月9日」は恋の歌かもしれないけれど、ある意味で宗教性の帯びた楽曲でもあると僕は思っている。

宗教と書くと、途端にうさんくさく感じられてしまうかもしれないけれど、古き良き時代に日本人が大切にしてきた土着性というか。土の臭いを、確かに感じるような歌なのだ。

「まぶたの裏にいるあなた」が恋人や配偶者であるとは限らない。

歌われている「あなた」の意味を、改めて問い直したい2021年3月9日23時57分なのでした。

記事をお読みいただき、ありがとうございます。 サポートいただくのも嬉しいですが、noteを感想付きでシェアいただけるのも感激してしまいます。