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『社会的共通資本』を読む ③


【はじめに】

これまで
『社会的共通資本』を読む ①
第1章 社会的共通資本の考え方
第2章 農業と農村
第3章 都市 

『社会的共通資本』②
第4章 学校教育
第5章 医療
第6章 金融制度 を読んできました。

今回の『社会的共通資本』を読む ③では、最終章の「地球環境」を読んでいきます。

『社会的共通資本』宇沢弘文 著
岩波新書 (2000.11.20.)

【第7章 地球環境】

地球環境(自然環境)とは何か
具体的には「森林」「草原」「河川」「湖沼」「海岸」「水」「地下水」「土壌」「大気」などを云います。
さらに 森林や草原に生存する さまざま動物や植物も自然環境の一部です。

自然環境を構成する具体的な要素は、相互に密接に関連し、一つの全体を構成しています。
例えば「森林」を捉えた時、伏流水として流れる「水」微生物をもつ「土壌」そこに生存する「動植物」などを統合し全体として「自然環境」「環境」と云う概念でもらえています。
p.204

自然環境と人類の存在
自然環境は、人間をはじめとする生物が存在するために欠くことの出来ない役割りを果たしています。

自然環境を経済的に考察する
聖なる存在から市場的な財へ
pp.207〜214.

環境と経済
1960年代から1970年代にかけて世界的に拡がりをみせた公害問題
pp.215〜221.

地球温暖化
1980年代の終わりごろから
pp.222〜235.

▶ 読後感

この本で宇沢さんが主張したいテーマは、人々が暮らしていく上で必要な 聖なる領域の存在が、市場的な財として利用されている点ではないだろうか。
特に、最終章の「地球環境」について。

全体としてのキーワード:定常社会
経済成長ということを絶対的な目標としなくても十分 な『豊かさ』が実現されていく社会。

【ブックレビュー】宇沢弘文 著

『地球温暖化の経済学』

『地球温暖化と経済成長』

【『社会的共通資本』を読む ①】

第1章 社会的共通資本の考え方
第2章 農業と農村
第3章 都市 

【『社会的共通資本』を読む ②】

第4章 学校教育
第5章 医療
第6章 金融制度

2023.11.20. 読了