『かかわり方のまなび方』を読む
ワークショップやファシリテーションの古典的ロングセラー
『かかわり方のまなび方』を読む。
昨今は、何かと「ワークショップ」に出会います。
会場に入り、机のレイアウトを見て「またか」と、食傷気味に なることも(笑)
上手いテーブルファシリテーターの方に出会うと、終わった時の満足感が違う事が ありますね。
本来は、参加者の意見を引き出し、最適な形での合意形成が目的です。
【ワークショップ】wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%97
ワークショップでのテーブルファシリテーションが上手い人は、何が違うのだろうか!?
これまで、文庫本で読んではいましたが、単行本で改めて読んでみることにしました。
『かかわり方のまなび方』
西村佳哲(にしむら よしあき) 著
筑摩書房 (2011.02.15)
西村佳哲さん【公式サイト】
https://www.livingworld.net/nish/lang-pref/ja/
▶「いい仕事」をする人は、関係する人達の力を活かしていくのが上手い人。
いったい何が、それを可能にしているのか。その答えを求めて書かれた本です。
【ブックレビュー】(単行本)
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480864093/
「働き方」と「かかわり方」
ともに働く人たちに、達成感や成長感覚を与えることの出来る存在。
「教えやすいこと」と「教えようがないこと」
知識や技術は、教えられる。
考え方や価値観も、何となく教えられる。
あり方や存在は、教えようがない。
【ファシリテーション】wikipedia
【ファシリテーター】wikipedia
ファシリテーターとして要求されるスキル 10箇条
1) 主体的に存在する
2) 柔軟性と決断する勇気
3) 他者の枠組みで把握する努力
4) 表現力の豊かさ
5) 言動への配慮
6) プロセスを理解する
7) 相互理解の促進
8) 親密性・楽天性
9) 間違いや知らない事を認める
10) 信頼と尊重
参加者 全員が水平な関係
『ワークショップ』中野民夫 著
岩波新書 (2001.01.19) より
話を元の本に戻して
ファシリテーション
1) ファシリテーションスキルとは?
「手法」と「態度」の掛け算
0×2=0 2×2=4 (p.52)
2) コンテンツ(内容)よりコンテクスト(ありかた・背景・器) (p.74)
3) "depends on"
・・・次第である
・・・による
状況を十分に見て、直前に判断する。
「落としどころ」(p.81)
ファシリテーターの かかわり方
ファシリテーターが一人で引っ張るわけでもなく、参加者に委ねるわけでもなく、一緒に「場」をつくってゆくような かかわり方。(p.107)
本の「あとがき」より
人が人と "かかわりあう" ということ。
互いに力を与え合う有機的なかかわり合いを通じて「自分の仕事」は「私達の仕事」になるのだなぁと思う。
(p.275)
読後感
ファシリテーションが、人を主体的に参加させる技術だとしたら技法を云々する前に「人として如何にかかわるか・・・」と言った事の吟味が重要かな?と思いました。
2020.02.05