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稲盛和夫『魂の言葉』に学ぶ


2018年に単行本で出版された、同じタイトルの『稲盛和夫 魂の言葉 108』を文庫化された本です。
稲盛語録は、初めて読みます。

『稲盛和夫 魂の言葉108』
宝島SUGOI文庫 (2023.09.20)

はじめに

稲盛氏の経営のベースとなった生き方、働き方、そして考え方か書かれています。
稲盛ライブラリーと併せてマトメてみました。
【稲盛ライブラリーより】

生き方

◆稲盛和夫の生涯 高卒社員の団体交渉(1961年)

京セラを創業して3年目の1961年4月29日、前年に入社した高卒社員11名が「要求書」を突きつけてきました。その内容は、定期昇給やボーナスなど主に将来の約束を求めたもの。そして、「これを認めてくれなければみんな辞めます」と言いました。

当時京セラは、マルチフォームガラスの量産化を開始した頃であり生産増強に取り組んでいました。当然工場はフル稼働で残業が日常化。中卒社員は夜間学校に通うため定時で上がっていたものの、高卒社員は一人前扱いで時には日曜日までかり出され、不満とともに将来に対する不安が積み重なっていきました。  

彼らの要求に対し稲盛は、「できたばかりの会社なので将来の確約はできないが、必ず君たちのためになるようにする。それを信じてみないか。辞める勇気があるのならだまされる勇気はないか」と話しました。しかし折り合いが付かず、交渉の場を稲盛の自宅にまで移し、稲盛は思いのすべてを言葉に込めて懸命に話しました。交渉は3日間にもおよびましたが、やがて稲盛の説得に一人またひとりと納得してくれました。そして「もし私がいい加減な経営をして、だまされたと思ったなら刺し殺してもいい」と言う稲盛の覚悟に、最後まで残ったリーダーの青年も稲盛の手を取って泣き出したのでした。  

この一件は、稲盛が真の経営者として生まれ変わる重要な契機となりました。稲盛は「会社とはどうあらねばならないのか」と真剣に考え続けた結果、「会社経営とは、将来にわたって社員やその家族の生活を守り、みんなの幸福を目指していくものでなければならない」と気付いたのです。その上で、会社が長期的に発展していくためには、社会の発展に貢献するという、社会の一員としての責任も果たす必要があると考えるようになりました。  

やがて社長となった稲盛は1967年、京セラの経営理念を「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」と定めました。自身の技術を世に問うことを目指した会社から、全従業員の幸福を目指す会社へとシフトすることで、企業経営に確固たる基盤を据えたのでした。
(本のページpp.43〜44.)

原理原則

『稲盛和夫の実学』をひもとく
原理原則に則り物事の本質を追究する

使命感と徳を持つリーダー
アメリカ西部開拓時代に幌馬車隊
1) 使命感を持つ
2) 目標を明確に描き実現する
3) 新しいことに挑戦する
4) 信頼と尊敬を集める
5) 思いやりの心を持つ
pp.108〜119.

考え方

人の上に立つ者は、才覚よりも人格が問われる。
p.170

フィロソフィ4つの要素
1) 会社の規範となるべき規則 約束事
2) 企業が目指すべき目的、目標を達成するために必要 な考え方
3) 企業にすばらしい社格を与える
4) 人間としての正しい生き方 あるべき姿を示す

成功と失敗

商いとは、信用を積み重ねていくこと。
儲かる=信+者
p.200

商いについて

心を磨く 六つの精進とは

1) 誰にも負けない努力をする。
2) 謙虚にして驕らず。
3) 反省のある毎日を送る。
4) 生きていることに感謝する。
5) 善行、他利行を積む。
6) 感性的な悩みをしない。
pp.276〜282.

心を磨く 人は何のために生きるのか

稲盛会計学 七つの基本原則

1) キャッシュベース経営の原則
2) 一対一対応の原則
3) 筋肉質経営の原則
4) 完璧主義の原則
5) ダブルチェックの原則
6) 採算向上の原則
7) ガラス張り経営の原則

【稲盛和夫の言葉108/アーカイブ】

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2023.09.20.

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