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エンデの予言より:現代社会は「お金」の病にかかっている。

この本を知る切っ掛けになったのは、『ゆっくり、いそげ』の朗読会でした。
【Youtubeで公開】

第4章 「交換の原則」を変える
誰かを支援した時にもらえる「お金」p.116
【コラム4】『エンデの遺言』p.132

エンデが考えてきたこと

残された1本のテープ
問題の根源は「お金」にある p.14
「どう考えてもおかしいのは資本主義体制下の金融システムではないでしょうか。人間が生きていくことのすべて、つまり個人の価値観から世界像まで、経済活動と結びつかないものはありません。問題の根源は お金にあるのです。」
1994年2月6日 ドイツ南部バイエルン州のミュンヘンの自宅にて。

1994年末:メキシコの通貨危機
1995年:アルゼンチンの通貨危機
1997年:アジア・ロシアの通貨危機
1998年:ヘッジファンドの破綻

バブル崩壊後の日本
1986年から始まった日本のバブル景気。 5年後にバブルが弾け、急速に景気が後退したことをバブル崩壊といいます。

その後、こうした資本主義の暴走に対抗する動きの芽が育ってきます。
地域通貨やソーシャルバンクの試み。

エンデの予言:現代社会は「お金」の病にかかっている。

それは、領土や宗教をめぐるものではなく、我々の子孫を破壊に導く時間の戦争です。p.16

人は目に見える危機には対処できるが、目に見えない危機には無力な存在である。p.17

錨を失ったドル
経済学者 ベルナール•リエター

いま金融システムを問い直すとき

内橋克人「多元的経済社会」
利潤追求と競争を基本原理とする企業は、社会が必要とするものを提供出来ず、それとは別の連帯や協同を行動原理とする経済の営みが必要。
競争と共生の多元的経済社会

エンデの生涯を貫いたテーマ

ミヒャエル・エンデ『モモ』
お金への思索は『モモ』から始まっていた。
【wikipedia】

未来を食いつぶすお金の正体
例えばパン屋でパンを買う購入代金としてのお金と、株式取引所で扱われる資本としてのお金は、二つの異なった種類のお金であると云う認識です。p.55

① 交換手段としてのお金 (流通する)
② 財産や資産としてのお金 (貯める)
③ 金融市場を通してやり取りされるお金 (投機の対象)

エンデの蔵書から見た思索のあと

『ビンの悪魔』

『利子ともインフレとも無縁な貨幣』

2022.06.22.

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