クマムシ研究日誌

 はじめまして。クマムシ研究者の堀川大樹といいます。2001年からクマムシの研究をしています。日本で博士号を取った後はNASAに移り、現在はフランスのパリ第5大学で研究をしています。

 クマムシは顕微鏡でやっと見えるような小さな動物で、乾燥や放射線、はたまた宇宙空間でも生存できるようなタフガイです。そんなへんないきものを日々いじり倒す生活を送っています。

 2010年からは、ブログやTwitterでクマムシやライフサイエンスのトピックについての情報を発信しています。嬉しいことに、クマムシのことなど私が発信した内容について多くの方々から質問が寄せられます。

 Twitterで寄せられる質問にはできるだけ答えていますが、文字数制限のためにひとつひとつの質問に丁寧に答えきれません。そして、ブログでは密な双方向コミュニケーションにはあまり適していないのですね。

 そこで目をつけたのが、最近ジャーナリストなどがこぞって使い始めているメルマガです。メルマガは、読者と密なコミュニケーションをとるのに非常に適した媒体です。そんなわけで、今回この「むしマガ」を創刊することにしました。

 私のブログ読者やTwitterのフォロワーにはクマムシに興味のある人が多いので、このメルマガでも当面の間、クマムシを中心に取り上げていく予定です。

 世界初のクマムシメルマガ。う~ん、マニアック。

 そして、メルマガ内でのクマムシトリビアのコーナーでは、読者から寄せられたクマムシについての質問にできるだけ丁寧に答えさせていただきます。このコーナーこそ、メルマガという媒体の特徴を最大限に活かせるコンテンツと考えています。

 こう見ると、私の読者との関係は「クマムシ学を教える側と教わる側」と見なせます。大学などの研究室やゼミでの教官と学生か、もしかしたらそれ以上に密な師弟関係になりえます。

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