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新年のご挨拶 | ニュースレターNo.15

新年あけましておめでとうございます。
堀口珈琲note編集部です。

年初から胸が痛む出来事が続いておりますが、被災された方や事故に遭われた方に心よりお見舞い申し上げますとともに、一日でも早く日常が戻ることをお祈り申し上げます。

多くの方々に少しでも安らぎをお届けできるよう、堀口珈琲は今日もコーヒーを作り続けます。

2024年最初の投稿は、当社のニュースレターの最新号をnoteでもお届けします。



 

代表・若林よりご挨拶

 あけましておめでとうございます。
 2024年が始まりました。基本に忠実にスペシャルティコーヒーの本質をみなさまにお届けすべく精進してまいりますので、今年も堀口珈琲をどうぞよろしくお願いいたします。

 2023年は日本のスペシャルティコーヒーロースターにとって非常に厳しい年でした。スペシャルティコーヒーの産地価格が高止まりする中、大幅な円安が続き生豆円価は暴騰。急速な原材料費の上昇を受け入れて品質を守るか、原材料の品質を落として売価の維持に努めるか、苦しい選択を迫られ続けました。

 こういった状況下ではおいそれと日本を離れるわけにいかず産地訪問を見送っていましたが、スペシャルティコーヒーロースターにとって欠かすことのできない生産国・エチオピアの品質懸念が高まっていることから、2019年末ぶりの渡航に踏み切りました。背景にあるのは2022- 2023 年の現地価格の暴騰です。私たちが買い付けているエチオピア産生豆は「高い品質のチェリーであれば高値で買い取る」という産地の流通網を基本としています。しかし、価格暴騰時はなんでも高値で売れてしまうため、農家の品質への関心は薄れてしまいます。その結果、産地側との関係性を継続的に構築してきた私たちでさえも、一部商品の買い付けを断念せざるを得ませんでした。

奥地にある「ハロ・ハディ」農家のみなさんと 5 年ぶりの再会

 今回の訪問では当社向け商品の品質を確実にするため、海外からの訪問者はおろか現地の業者も訪れたことのない奥地の集落・農家まで足を運び、輸出業者と商品作りの流れを1から整理するなど、様々な立場の関係者と密にコミュニケーションをはかってきました。

 今年も引き続き“スペシャルティコーヒーらしさ” の土台である生豆調達の精度を高め、原材料高騰という厳しい環境下でも「スペシャルティコーヒーロースターのお手本」と言っていただけるような存在を目指します。

株式会社堀口珈琲 代表取締役社長 
若林 恭史




2023年を振り返って

 2023 年は、狛江店やリキッドコーヒーのリニューアル、他にもたくさんのイベントに出展するなど、走り続けた一年でした。中でも特に印象に残ったイベントは「SCAJ2023」。9 月27 日から30 日まで、東京ビッグサイトで開催されたアジア最大のスペシャルティコーヒーイベントです。来場者数は69,000 人を超え、その数は前年の約1.5 倍。年々業界に対する関心が増えていることを実感しました。

ブースは再生可能な資材を用いシンプルな作りに

 10 年ぶりに出展した当社は「スペシャルティコーヒーってなんだろう?」というシンプルな問いを投げかけ、3 つのテーマを順に巡るコーヒーの試飲やトークショー、ワークショップなどを実施しました。

 スペシャルティコーヒーとは、生豆産地の環境や取り組みがもたらす「個性」を風味の中に感じ楽しむものです。今回の試飲では、スペシャルティコーヒーの前提条件である“クリーン”なコーヒーの味を理解し、産地の個性を味わい、そして最終的には産地の個性すらも超えた、いわゆるスペシャルティコーヒーの「到達点」とも言えるシングルオリジンやブレンドを体験いただきました。多くの方がその風味に驚き、思わず詠嘆の声をもらす方も。

解説に熱が入る上原店の店長・後藤
ワークショップ「ブレンドづくり体験」の様子

 
 ブース演出は私たちが伝えたいことのほんの一部にすぎません。今回ご用意したコーヒーの背景には、スペシャルティコーヒーの歴史やクリーンなコーヒーを担保するためのさまざまな取り組みがあります。それらを紹介し、「スペシャルティコーヒーとは何か」という問いへの今現在の考えを詰め込んだタブロイド紙を配布しました。

タブロイド 「スペシャルティコーヒーってなんだろう?」

 スペシャルティコーヒーの風味を理解してもらうこと。今回のこの出展目的は達成できたのではないでしょうか。そして「スペシャルティコーヒーってなんだろう?」という問いは、SCAJ展示会にとどまらず、今後も継続的に投げかけてまいります。


SCAJ展示会の詳細のレポートはこちらよりご覧いただけます。

※タブロイドは堀口珈琲各店舗とオンラインストアでお求めいただけます。



本年もどうぞよろしくお願いいたします。