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ネタは握ってすぐに出す

最近ChatGPRに盛り上がりすぎて、AIネタを連投しているが、そんな過熱ぶりをクールにみている人も多いと思う。

確かにこうした記事を何年か後に読んでしまうと、「ああ、この時はAIに盛り上がりすぎていたなあ」「ちょっと恥ずかしい」といった気持ちもわいてくる。

しかし、しかしなんです。
こういうブームになっている時事ネタは新鮮な内に書いたほうがいいんです。

というようなことを拙著「すぐメモする人がうまくいく」に書いていたので、改訂して再掲します。

握ってすぐ出す、寿司屋的ライブパフォーマンス

情報というネタを握って(加工して)すぐに出す(公開する)。これはちょうどお寿司屋さんがお寿司を握ってお客さんに出す工程と一緒だ。このお寿司屋さん的なライブなパフォーマンスを応用してみよう。

寿司を握るという作業は一見簡単そうに見えるが、その裏側にはさまざまなテクニックと知識に裏付けされた絶え間ない努力がある。ネタもその季節・その日で変わり、シャリも温度や湿度などで扱いを変えなければいけない。さまざまな要素を考えながら、その場その場で瞬間的に判断して瞬時に目の前で握る。
優れた職人さんの振る舞いは見ているだけで気持ちがいい。

お寿司屋さんの握るという工程の中で一番大事なものは何か?

それは「スピード」
お寿司を握る職人さんがああでもないこうでもないと1分もお寿司を握っていたらネタは痛んでくるしシャリはベチャベチャになってくる。
そんなお寿司は食べたくない。
必要最小限の工程を最短のスピードで仕上げ、技術と経験に裏打ちされた「思い切りの良さ」が美味しさにつながってくる。

同じように、情報も持てば持つほど情報が痛んでいき、その情報をお客さんの前に出した時には、もう誰も見向きもしない状態になっていることもある。

興味を持った情報は、思い切ってその場で加工して世の中に出してしまおう。
そこに一手間加えて、コメントという調味料を加えて出すことでそれがひとつの料理として成り立つのだ。

ここではお客さんの方にもスピードが求められる。
「握られたお寿司はすぐに食べるべし」と言われるが、せっかくベストのタイミングでサーブしてくれた握りを最高のコンディションで食べるにはその瞬間がベスト。
カウンターに出されたお寿司をそのまま置きっ放しにしてお酒ばかり飲んでいたり、会話に興じている姿を見るのは職人さんの立場から見ると忍びないもの。
情報の受け手にもスピードは要求される。どんどんアクションしていこう。

お寿司屋さん的なライブパフォーマンスをすぐメモで実現するには事前の準備と鍛錬が必要だ。
ポイントは情報の処理に時間をかけないことで、「ある情報に対するコメントの切り口を多数持っておく」こと。

例えば、ある風景の写真を見て、あなたは50個の切り口でコメントが書けるだろうか? 

この場所は?この人物は?この季節は?この意味は?この背景は? 
客観的でも主観的でも、科学的でも自芸術的でも文学的でも自分の感性から生まれるものであればなんでもいい。
目の前にあるネタを瞬間的に料理できる、その技術とスピードが大事。
情報を加工する包丁を研ぎ澄ませて、情報をすぐに握って出そう。


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