【Tips04】エラーを解決する
プログラミングはトライアンドエラーの繰り返しです。たった1文字ソースコードを間違えただけで期待した結果が得られなくなり、代わりにエラーが表示されます。初めて学習する方からプロのITエンジニアまで、エラーと向き合うことがプログラミングの主な活動の1つといっても過言ではありません。
プログラミングの学習をしている多くの人が、このエラーの解決に頭を悩ませます。エラーが出ると長い英文のエラーメッセージが出力されるため、初学者にとってはその時点で面くらいます。解読しようとしても理解できず、自分が書いたプログラムのどこが間違っているのか、目を皿のようにして探します。けれども、何度確認しても何が間違っているのかわからない……こうなるとそこで学習が止まってしまい、学習へのモチベーションが下がってしまいます。
ChatGPTにエラーを解決する方法を聞く
このように初学者を悩ませるエラーメッセージですが、ChatGPTはプロ
グラミングのエラーの解決にうってつけです。早速試してみましょう。
以下のコードを実行するとエラーになりました。
#実行したコード
#エラーメッセージ（全文）
解決方法を教えてください。
エラーメッセージ「TypeError: greet() missing 1 required positional
argument: 'name'」は、関数 greet が引数 name を必要とするが、呼び出し時にその引数が提供されていないことを示しています。関数 greet は、引数として name を必要としていますが、greet()を呼び出す際にその引数が渡されていません。したがって、関数を呼び出す際には、必要な引数を提供する必要があります。
解決方法は、greet 関数を呼び出すときに名前を引数として渡すこと
です。
例えば：
このように修正すると、関数は正常に動作し、「Hello, Alice!」と出力
するはずです。
ここでは自分が作成し実行したコードとともにエラーをChatGPTに伝えることで、具体的な解決方法と修正後のコードまで教えてもらいました。
従来のエラー解決法は、エラーメッセージを検索エンジンで調べることが一般的でした。しかし、同じエラーメッセージでもさまざまな原因が考えられ、検索エンジンだけでは自分の状況に適した解決策を見つけるのが難しいことがあります。
この点で、ChatGPTにエラーの解決方法を聞くのは有効な方法です。実行したコードとともにエラーメッセージを提示することで、自身の今の状況にマッチした解決方法にたどり着く可能性が高まります。
エラーが解決しないときは？
一点注意しなければならないのは、ChatGPTは必ずしも正確な答えを示すわけではないということです。もし、ChatGPTのアドバイスでエラーが解決しなかったら、以下の手順を試してみてください。
ChatGPTにエラーが解決しなかったことを伝え、他に考えられる原因を質問する
プログラムの詳細（ソースコード）を共有して、再度質問する
新しいエラーメッセージが出たら、その情報を提供して再度助けを依頼する
この方法を試すと驚かされるのは、「こんな難しいエラーはわからないだろう」と思うようなエラーでも、継続して質問することで適切な答えが得られることです。ですので、ChatGPTの能力を過小評価せずに積極的に利用することで、エラーを短時間で解消して学習のペースを上げていきましょう。
《コラム》 エラーから学ぶ
【生成AI時代の学習マインドセット その2】
プログラミングを学ぶ過程ではたくさんのエラーを経験しますが、エラーが出たからといって落ち込むことはありません。むしろ、エラーは学びの宝庫です。多くのエラーを通じて解決策を見つけることで、文法や概念への理解が深まります。よく理解していないのに偶然合っているプログラムよりも、エラーが出てそれを解決する経験のほうがずっと価値があります。
とはいえ、誰もが失敗したくないと思っているように、エラーに直面すると精神的に疲れてしまうことがあります。プログラミングの学習が計画通りに進まないとき、イライラや焦りを感じることもあるでしょう。しかしChatGPTを使うことで、エラーの解決が格段に楽になり、エラーを迅速に解決できるようになる自信がついてきます。
エラーから学ぶという姿勢があれば、どんな技術でも早く身に付けることができます。ChatGPTは、このようなマインドセットを築くのをサポートしてくれます。たくさんのエラーに直面し、その1つひとつから学びながら、プログラミングスキルを磨き上げていきましょう。
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