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【Tips03】難解な専門用語をやさしく理解する

 プログラミングを学んでいるとカタカナ用語やコンピュータ用語を含む「専門用語」がしばしば出てきます。例えば以下の文章は「Python チュート
リアル」というPython公式の教材に出てくる一文です。

それでは、簡単な Python コマンドをいくつか試してみましょう。
ンタプリタを起動して、一次プロンプト、 >>> が現れるのを待ちます。

「Python チュートリアル」より引用

 学び始めの方がこの一文を読んだ際に、「インタプリタとは?」「一次プロ
ンプトとは?」という疑問点が出てくることは想像に難くありません。英語
に不安を感じる方であればなおさらです。プログラミングに対して苦手意識
を覚える大きな理由の1つが、この専門用語の難しさにあります

 これらの用語が出てくると、苦手意識がある多くの人は深く理解せずに読み飛ばして先に進みます。初めのうちは1つひとつの用語や概念を理解していなくても、それほど問題なく学習を進めることができます。しかし、先に進むにつれて理解できていないことが積み重なっていくと、ついに教材で書かれていることがまったく理解できなかったり、演習で何から着手してよい
かわからなくなってしまいます。このような「何がわからないかわからない」状態に陥ると、学習の進行が難しくなり、モチベーションも低下してしまいます。

 専門用語を理解し知識の土台をしっかり築くことは、効率的に学習を進め
る近道です。しかし、書籍や学習サービスの教材がこれらの用語や概念を丁
寧に説明しているとは限りません。

 そこでChatGPTの出番です。学習中に出会った理解しづらい用語や概念
について、詳細な解説を作ってもらいましょう。

私はプログラミング初心者です。
学習している教材に以下の文章が出てきました。
ここで使われている「一次プロンプト」について、初心者でも理解できるように解説してください。

#文章
それでは、簡単な Python コマンドをいくつか試してみましょう。
インタプリタを起動して、一次プロンプト、 >>> が現れるのを待ちます。

《プロンプト例》

「一次プロンプト」とは、Pythonのインタプリタ(コードを実行するためのプログラム)がユーザーからの入力を待っているときに表示される記号のことです。Pythonでは、この一次プロンプトは通常「>>>」という形で表示されます。
インタプリタを起動すると、「>>>」という一次プロンプトが現れます。これは、インタプリタがあなたからのPythonコマンド(命令)を受け付ける準備ができているというサインです。ここにPythonのコードを入力すると、そのコードが実行され、結果が表示されます。

例:

このように、プロンプトは「今、コマンドやコードを入力してよいよ」というコンピュータからのサインのようなものです。

(以下略)

《ChatGPT回答》

 ここでは、「学習している教材に以下の文章が出てきました」と教材の文
章を提示したうえで、その中で使用されている「一次プロンプト」という用
語について解説を求めることで、回答を得ています。

 ChatGPTは用語に関する基礎的な説明だけでなく、例を挙げたり、「『今、
コマンドやコードを入力してよいよ』というコンピュータからのサイン」と
いうようなわかりやすい表現を使って、さまざまな視点から理解できるよう
に回答をしてくれます。

回答の不明点をさらに質問する

 さらに理解を深めたい点があれば、追加で質問してみましょう。

回答の中で使われている「インタプリタ」について、初心者でも理解
できるように解説してください。

《プロンプト例》

 この文脈での「インタプリタ」とは、Pythonのプログラムを実行するためのソフトウェアです。具体的には、Pythonで書かれたコード(ソースコード)を読み込んで、それをコンピュータが理解し実行できる形に変換し、実行する役割を担います。

インタプリタは次のように機能します:

1.コードの読み込み: ユーザーがPython言語で書いたコードを一行ずつ読み込みます。
2.コードの解釈と実行: 読み込んだコードを解釈し、それに従って命令を実行します。

(以下略)

《ChatGPT回答》

 回答内に出てきた「インタプリタ」という用語についても追加で質問すると、文脈を踏まえて回答を提供してくれます。このようにステップ・バイ・ステップで質問していくことで、不明点について網羅的に理解できます。
 専門用語をしっかり理解し自分のものにすることで、学習をスムーズにす
ることができます。理解しづらい用語が出てきたときはChatGPTに質問し
て、知識の土台を築いていくことをおすすめします。

《コラム》質問力を鍛える

【生成AI時代の学習マインドセット その1】
 ITエンジニアなど、まわりにプログラミングに精通している人がいるときには、プログラミング学習を進めていく中で、そうした人に質問することもあるでしょう。そのときに意識したいのは、望んだ回答を得られる「質問力」です。質問の仕方が適切であれば、望んだ回答を得られます。

 質問力を高めるには、「事実」を「詳細」に伝えることを意識することです。具体的には、次のようなことを心がけます。

■ 事実を伝える
 ・やりたいこと(例:環境構築をしようとしている)
 ・発生している問題(例:このようなエラーが出た)
 ・試したこと(例:再起動してみたけど問題は解決しなかった)

 反対に、望ましくない質問の仕方は「解釈」を伝えることです。例えば、「環境構築が途中で失敗しました」という質問には解釈が含まれていることに気づきましたか? 質問者は何か事象が発生して(=事実)、「失敗した」(=解釈)と考えたはずです。そうではなく、実際に何が起きたのかという事実を伝えることが必要です。

■ 詳細に伝える
 ・エラーであればエラーメッセージ全文を共有する
 ・ソースコードがあればそれもすべて共有する
 ・問題発生までに行った手順を漏れなく提示する

 詳細の反対は「あいまい」です。「環境構築ができません。どうしたらよいですか?」という質問は、具体性が不足しています。これでは質問を受けた人は、問題の原因や状況を理解するのに余分な時間を費やすことになります。また、必要な情報が欠けていると、間違った回答を導き出してしまうかもしれません。

 質問力を鍛える方法の1つとして、質問したい内容を文章にして整理することが有効です。これにより、頭の中が整理され、適切な質問がしやすくなります。現代はチャットなどテキスト形式でのコミュニケーションも多くなっています。
 ChatGPTでの質問は、この「文章による質問の整理」のプロセスに似ています。ChatGPTから適切な回答を引き出すことは、プログラミングにおける質問力を鍛えることにつながるのです。


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